...わざわざ無愛想な主人に「お上(かみ)さんは?」と尋ねる心もちにもならない...
芥川龍之介 「あばばばば」
...無愛想な屠手は手数料を受け取るや...
伊藤左千夫 「去年」
...あのモズモズした無愛想な男...
内田魯庵 「三十年前の島田沼南」
...君は無愛想な男だなア...
高濱虚子 「俳諧師」
...庄造の方へひどく無愛想な一瞥(いちべつ)を投げたが...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...無愛想な産婆もお愛想笑いをして猪口(ちょく)に口をつけた...
徳田秋声 「黴」
...良人はどつちかと云ふと無口で無愛想な方らしいが...
永井壮吉 「人妻」
...あんな無愛想な人があれだけはやるのは...
夏目漱石 「おはなし」
...ブツ切ら棒で無愛想な癖に...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...考えて見ると気味の悪い話さ」無愛想な亭主に...
野村胡堂 「呪の金剛石」
...少し無愛想な御質問ですね...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...「あの靴屋は何あに? ずゐぶん無愛想な奴ね...
堀辰雄 「巣立ち」
...もう一方の主人は私にひどく無愛想な顏をして見せるんで...
堀辰雄 「匈奴の森など」
...私なぞが寄ってやったって何しに来たというような無愛想な顔しか見せない爺やのこと故(ゆえ)...
堀辰雄 「朴の咲く頃」
...逆に何しに来たかと無愛想な質問を突き返された...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...それは無愛想な、いや、残忍な顔つきの男で、水夫らしく青い着物にきいろの飾帯(かざりおび)をしめ、あみ目のほどけかかった、つぶれたむぎわら帽を、ぐいとななめにかぶっていた...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...一流のホテルらしい上等ずくめの……同時に鉄道のホテルに共通ともいうべき無愛想な感じのする家具や...
夢野久作 「暗黒公使」
...無口で無愛想な顔をいつまでも疣蛙(いぼがえる)みたいにそこに据えているのが...
吉川英治 「新書太閤記」
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