...恐らくは君自身は無意識に僕にこの矛盾を指し示した...
芥川龍之介 「本所両国」
...それは最後に、無意識に、救を求める訴であった...
アルチバシェッフ M. Artzibaschew 森鴎外訳 「罪人」
...無意識に軍刀の柄(つか)を押え...
梅崎春生 「日の果て」
...由平は無意識に林の中へ身を隠した...
田中貢太郎 「阿芳の怨霊」
...病人はまた咽喉(のど)でも渇くのかカサカサの唇を無意識にパクパクうごかしているのが見えた……...
徳永直 「冬枯れ」
...たとい無意識にせよ感じたのだろう...
豊島与志雄 「新妻の手記」
...無意識に砂浜を歩み――足は本能的に南の方...
中里介山 「大菩薩峠」
...何でございますか」無意識に若い老尼が言葉を返しますと...
中里介山 「大菩薩峠」
...」一本腕は無意識に手をさし伸べて...
フレデリック・ブウテ Frederic Boutet 森鴎外訳 「橋の下」
...」と私も恰で無意識に叫びながら一目散に駆け出した...
牧野信一 「競馬の日」
...渡辺は無意識に微笑をよそおってソファから起きあがって...
森鴎外 「普請中」
...一夜眠ったら昨日(きのう)の事なぞ、キレイに忘れていそうなものだが、サテ起き上ってみると、殆ど無意識に、大工は昨日建てかけた家の続きを建てに行き、左官も同様に昨日の壁の続きを塗りに行く...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...春の風物気分とシックリ調和しているので「蝶は無意識に舞っている」と云えるであろう...
夢野久作 「能とは何か」
...無意識にこれを礼拝しました...
夢野久作 「鼻の表現」
...やはり誰でも無意識にも一度はその前に立ちどまるだらう...
吉川英治 「折々の記」
...無意識に出る青春の者の衒(てら)いにすぎまい...
吉川英治 「私本太平記」
...無意識に縦横の閃光を描いた...
吉川英治 「源頼朝」
...「…………」無意識に身を退(ひ)きかけたが...
吉川英治 「宮本武蔵」
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