...無意味にして呪ふ可き事だとは少しも思はない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...K―も顔を見合わせて無意味にニタリと笑った...
徳田秋声 「黴」
...或る一定の値を持った夫であることを予想しなければ無意味になって了う...
戸坂潤 「幾何学と空間」
...従って無意味になって了うだろう...
戸坂潤 「思想としての文学」
...追手が来たら、のこのこ連れ戻されるだろうし、さあこれからすぐに、と私が言ったら、殆んど無関心に、つまり無意味に、一緒に死んでくれるかも知れない...
豊島与志雄 「山上湖」
...地上に存在することが無意味に頼りなく感ぜられた...
豊島与志雄 「反抗」
...或は無意味にただ眼を活字に曝しました...
豊島与志雄 「落雷のあと」
...彼女はただ健三に都合の好さそうな言葉を無意味に使った...
夏目漱石 「道草」
...無意味にそんなものにこだわっているわけではないのよ...
久生十蘭 「キャラコさん」
...そうしてその表紙を無意味に見ている...
堀辰雄 「三つの挿話」
...そうして無意味に手の中であっちへやったり...
正岡容 「小説 圓朝」
...(と無意味に笑いながら目では吉村と井上の方を警戒している)兵藤 ……ああ暗い...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...刑法が全部無意味になる...
森鴎外 「かのように」
...取調の途中で何も知らない筈のマユミが無意味にケラケラと笑った時などは...
夢野久作 「巡査辞職」
...窓越しに辷(すべ)って行く銀座の、美しい小雨の中のネオンサインを見流して行くうちに、現在、何が何だかわからないままに、無意味に、止め度もなく面喰らわされているに違いない私自身を、グングンと痛切に自覚し始めたのであった...
夢野久作 「少女地獄」
...久慈は全く不意に感動を覚えて夕日の方を向いたまま無意味に歩いた...
横光利一 「旅愁」
...私は無意味に合槌(あいづち)を打って...
蘭郁二郎 「腐った蜉蝣」
...彼が著しく「神」のことに執着する所などはほとんど無意味に感ぜられるに相違ない...
和辻哲郎 「「自然」を深めよ」
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