...」「ふん!」縁がはの端を足で無意味にこすりながら...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...そして自分が持つて來た書物を座蒲團で卷いた枕の方へ無意味に兩眼を流れ出で...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...昨日まで大石橋の病院にいたものですから」「病気がもう治(なお)ったのか」無意味にうなずいた...
田山花袋 「一兵卒」
...こうして無意味に――若い時の希望も何もかも捨ててしまって...
田山花袋 「田舎教師」
...父母は唯無意味に怒ってばかりいて...
田山花袋 「蒲団」
...或る一定の値を持った夫であることを予想しなければ無意味になって了う...
戸坂潤 「幾何学と空間」
...彼はにやりと無意味に笑った...
豊島与志雄 「春盲」
...兵馬は無意味に考えさせられました...
中里介山 「大菩薩峠」
...たとえ無意味にしろ...
中里介山 「大菩薩峠」
...人間は無意味に看過することはできなかった性癖がある...
中里介山 「大菩薩峠」
...殆(ほと)んど無意味に洋筆(ペン)を走らせてやまなかった...
夏目漱石 「道草」
...彼は大学を二度無意味に落第して...
原民喜 「三人」
...無意味にそんなものにこだわっているわけではないのよ...
久生十蘭 「キャラコさん」
...そうしてその表紙を無意味に見ている...
堀辰雄 「三つの挿話」
...また意久地(いくぢ)なく無意味に思ふやうになツた...
三島霜川 「平民の娘」
...少なくともその存在を無意味にするだけでもよい...
山本周五郎 「新潮記」
...そして無意味に二三度頷くと「君に果してこの画期的な事業が呑込めるかどうかはわからん...
蘭郁二郎 「植物人間」
...彼が著しく「神」のことに執着する所などはほとんど無意味に感ぜられるに相違ない...
和辻哲郎 「「自然」を深めよ」
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