...行く先々で乞食(こじき)同様のあつかいを受け...
太宰治 「男女同権」
...行く先々に勇敢な彼等のための天地が開けて行きそうな気がする...
寺田寅彦 「札幌まで」
...「作さんが到頭お島さんのお婿さんに決ったそうじゃないか」お島は仕切を取りに行く先々で...
徳田秋声 「あらくれ」
...行く先々で、その時はまるで荷厄介のように思って、惜げもなく知った人にくれたり、棄値(すてね)で売ったり又は著崩(きくず)したりして、何一つ身につくもののなかったお島は、少しばかり纏(まと)まった収入の当がつくと、それを見越して、月島にいる頃から知っていた呉服屋で、小野田が目をまわすような派手なものを取って来て、それを自分に仕立てて、男をも着飾らせ、自分にも着けたりした...
徳田秋声 「あらくれ」
...それで行く先々に仲間の人がいて...
徳田秋声 「縮図」
...あの女の落ち行く先々を飛び廻って...
中里介山 「大菩薩峠」
...行く先々にあの女がチラつきますよ」八五郎は顎を撫でたりします...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...自慢で自慢でしようがなくて、行く先々で、精いっぱいに吹聴する...
久生十蘭 「キャラコさん」
...行く先々の楽屋中へ漂ってきた...
正岡容 「寄席」
...行く先々で白餅や汁粉(しるこ)などをたくさん御馳走(ごちそう)になっていた...
柳田国男 「山の人生」
...しかも行く先々で彼奴(あいつ)の狒々老爺(ひひおやじ)振りを見せ付けられてウンザリしちゃったよ...
夢野久作 「二重心臓」
...行く先々の敵の囲みは...
吉川英治 「三国志」
...行く先々を遮(さえぎ)った...
吉川英治 「三国志」
...行く先々の村には...
吉川英治 「私本太平記」
...各地行く先々で蒐集(しゅうしゅう)された...
吉川英治 「随筆 新平家」
...行く先々でのうわさだった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...しかしそれは行く先々の王侯や仏徒の好意によって続け得た旅行なのである...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...行く先々に伝手を求めることも不可能ではなかったであろうが...
和辻哲郎 「鎖国」
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