...總て矮小にして無意味なるを悟るときに...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...ほんとに無意味な意地っぱりのために...
梅崎春生 「ボロ家の春秋」
...気取つた筆で無意味な文字を二三字擲(なぐ)り書(がき)にして...
薄田泣菫 「茶話」
...あんな無意味な騒ぎ方をしているのではないかしらと疑いたくさえなった程で...
太宰治 「惜別」
...体を蜘蛛が抱きしめて居るのだから」こう云われて娘は細く無意味な眼を開いた...
谷崎潤一郎 「刺青」
...他方では一人一人に生きた個性をもった人間の踊り子が画面ではほとんどその個性を没却して単に無意味な線条を形成している...
寺田寅彦 「映画雑感(4[#「4」はローマ数字、1-13-24])」
...そのほとんど無意味な出来事が天下の一大事であるかのごとき印象を与えると...
寺田寅彦 「ジャーナリズム雑感」
...あれだけおおぜいの専門的な研究家が集まってよくもあれほどまでに無意味な反古紙(ほごがみ)のようなものをこしらえ上げうるものだという気がする...
寺田寅彦 「昭和二年の二科会と美術院」
...前者の表面的な並列はいわゆる夢のような幻影の無意味な行列に過ぎないのであるが...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...この概念はたちまち全く無意味なものになって了うのである...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...又は精々無意味な追従に止まるのである...
戸坂潤 「思想としての文学」
...まことに無意味な行きがかりに過ぎないけれども...
中里介山 「大菩薩峠」
...それは無意味なことだったが...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...およそ無意味なことだと考えるんです...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...それは如何に無意味なものになってしまうかを説明する意図を含んでいる...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...「なぜ」とか「どうして」とかいう質問ほど無意味なものはない...
久生十蘭 「ノア」
...この幼稚な狂熱――それは神々(こうごう)しい無意味なものを...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...何といふ生きたるものの遊戲はあはれに無意味なものであつたらう!四月一日...
水野仙子 「嘘をつく日」
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