...外の無意味な言葉よりも...
江戸川乱歩 「心理試験」
...そのあげく、俺は俺の主義主張とは何の関係もない、無意味な、くだらない殺人を犯して、この北の果てに逃げこんだ...
高見順 「いやな感じ」
...そんな家の名を残すための養子なんておよそ無意味なものだ...
武田麟太郎 「現代詩」
...無意味な月日を送るものはないと云うような心細さに襲われました...
谷崎潤一郎 「金色の死」
...兎角無意味な文字を使ひたくなる...
田山録弥 「充實した文章」
...遠き「未来の文学」への第一歩として全く無意味な労力ではないと信ずるのである...
寺田寅彦 「科学と文学」
...まるで中味の空っぽな無意味な放送が雑音と一緒に敢行されたり...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...それが一歩退却をやったということはこの際決して無意味な事件ではないのだ...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...カードを鳴らす……それもてんで無意味な仕事でしょう……つくづく嫌になるわ」「こっちの仕事をやる気なら東京でもいくらも働けるさ」それから...
戸田豊子 「歩む」
...ただ無意味な戦争の仕業である...
豊島与志雄 「広場のベンチ」
...君のような無意味な強情とは違う...
夏目漱石 「行人」
...もう結婚していたんです」「誰があっと云ったの」この質問ほど津田にとって無意味なものはなかった...
夏目漱石 「明暗」
...無意味な悪戯書(いたずらがき)をして証拠を残すような愚かな事をする筈は無い...
野村胡堂 「女記者の役割」
...落ちぶれて行く無意味な一隅...
林芙美子 「新版 放浪記」
...無意味な行為はない...
久生十蘭 「ノア」
...彼等の表面に附着してゐる塵や、煤や、泥だとか、犬の齒からこぼれ落ちたものだとか、何に使ふつもりだかも分らずに買つた、無意味な、壞れものなどで、生きてゐるのでした...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 堀辰雄訳 「巴里の手紙」
...時々彼が弟に執る無意味な遊戯でゝもあつた...
牧野信一 「秋晴れの日」
...彼は無意味な不安を感じた...
牧野信一 「公園へ行く道」
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