...無意味な飛躍に滿ちた生活が多い以上は...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...しかして整理とは一面無意味な偶然の排除を意味する...
伊丹万作 「演技指導論草案」
...無意味な偶然というものは畢竟(ひっきょう)不用の部分にすぎないのである...
伊丹万作 「演技指導論草案」
...そんな家の名を残すための養子なんておよそ無意味なものだ...
武田麟太郎 「現代詩」
...先刻から何度も訊き合った無意味な質問を...
谷譲次 「踊る地平線」
...一時一処の国民性を擺脱(はいだつ)せよと要求するの(其の要求の当否は別論として)之れを描けと要求するの殆ど無意味なる勝(まさ)りて新意味あるを認めずばあらざる也(なり)...
綱島梁川 「国民性と文学」
...従ってM君の所説は一向に無意味なただの悪(にく)まれ口としか評価されないで閑却されていたのである...
寺田寅彦 「変った話」
...それは実験という言葉を殆んど無意味なまでに拡大して用いるルーズなやり方だと云って...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...妄想や無意味な空想は決して思想の名には値いしないのだろう...
戸坂潤 「哲学の現代的意義」
...自覚――この観念――を視野の真中に置かなければ無意味なものであることを忘れてはならぬ...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...夫だけでは殆んど無意味な特徴づけに終るだろう...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...甚しく無意味なものに思われた...
豊島与志雄 「白藤」
...この二つはそのままの輸入でもなく無意味な模倣でもない...
永井荷風 「銀座」
...友達に無意味な意地惡をして見たり...
中島敦 「かめれおん日記」
...無意味なことを騒ぎ廻っていた...
原民喜 「冬日記」
...こんな無意味な感情の狭間(はざま)の中で当惑していなければならない自分の境遇をばからしくてたまらなくなってきた...
久生十蘭 「キャラコさん」
...この幼稚な狂熱――それは神々(こうごう)しい無意味なものを...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...全然無意味なままに相似ていて...
夢野久作 「能とは何か」
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