...彼は無惨な状況にいる...
...その映画は無惨な物語だ...
...無惨な歴史の中で、多くの人が苦しんだ...
...無惨な事故が起こったとの報告があった...
...彼の顔には無惨な表情が浮かんでいた...
...一人の女が無惨(むざん)にも悶え苦しんでいる画でございました...
芥川龍之介 「疑惑」
...ああ何たる無惨! 隣りの檻の中に収容せられていたのは...
海野十三 「地球盗難」
...幻影が無惨にも破れたのであった...
江見水蔭 「壁の眼の怪」
...お宮を遊びに来さす為には家を変りたいと思ったが、お前のこと、過去(これまで)のことを思えば、無惨(むざ)と、此処を余処(わき)へ行く事も出来ない...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...これに反して誤った傾向に生徒を導くような事があっては生徒の科学的の研究心は蕾(つぼみ)のままで無惨にもぎ取られるような事になりはしないかと恐れるのである...
寺田寅彦 「物理学実験の教授について」
...武蔵野の特色なる雑木山を無惨(むざむざ)拓かるゝのは...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...私には妻の無惨な姿も...
外村繁 「日を愛しむ」
...私はあの無惨な自分の姿を思い出すだけで...
外村繁 「澪標」
...たった一言で無惨にも蹴散らされたと思えば...
富ノ沢麟太郎 「あめんちあ」
...やはり無惨にも同じように針で無数の穴が明けられていました...
中里介山 「大菩薩峠」
...無惨(むざん)にそれをひっくり返してしまったから...
中里介山 「大菩薩峠」
...こいつの凌辱(りょうじょく)を蒙った無惨な尼たちが幾人あるか知れない――そのうちに...
中里介山 「大菩薩峠」
...目も当てられぬ無惨なものでございまして」彼は...
中里介山 「大菩薩峠」
...高円寺一丁目に居住する文士青地大六(30歳)の外出中の借家より発火し火の手は折柄の烈風に猛威を揮って留守居たりし大六氏の内妻房枝(29歳)及び一子守(2歳)は無惨にも逃げ遅れて焼死を遂げた...
西尾正 「陳情書」
...そんな無惨(むざん)な光景(ありさま)を横目で眺めてすましているわけにもゆくまいから...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...しかしそんなあらん限りの咆哮も無惨に掻き消されて...
牧野信一 「「学生警鐘」と風」
...普ねくその醜顔を衆人に曝しつくしてのち無惨の終りを告げたにも似てゐるから惜別の念の必要以上に薄弱なる点は...
正岡容 「旧東京と蝙蝠」
...みすみす無惨な結果をまねいて...
三好達治 「海辺の窓」
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