...かの爛漫(らんまん)たる桜花と無情なる土塀と人目を忍ぶ少年と艶書(えんしょ)を手にする少女と...
永井荷風 「江戸芸術論」
...無情な顔をしていました...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...罪を犯して母の苦役の場へ戻ってくるという無情な伝説があって...
久生十蘭 「虹の橋」
...細い眸の間から冷酷無情な眼差を覗かせ...
久生十蘭 「魔都」
...冷淡無情なる法律においても深く咎(とが)むる所なれども...
福沢諭吉 「日本男子論」
...だけどあなたは本當は意地(いぢ)の惡い無情な人です...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...私は矢田部教授の無情な仕打ちに憤懣し...
牧野富太郎 「植物記」
...」「冷酷無情な方ね...
室生犀星 「蜜のあわれ」
...足下は無情な漢(をとこ)だ...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...無情な主人も折々水位遣らずにはいられない...
森鴎外 「サフラン」
...そんな無情なことがふさにできる筈はない...
山本周五郎 「その木戸を通って」
...彼が無情な人間だとも考へられなかつた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...無情な眼を角ばらして振り向いた...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
...とは一体なんという無慈悲無情なおことばだ...
吉川英治 「剣の四君子」
...無情な天は、そこからあがる黒煙に、陽を潜め、月を隠し、ただ暗々(あんあん)瞑々(めいめい)、地上を酸鼻(さんび)にまかせているのみであった...
吉川英治 「三国志」
...余りに無情な秋風の声と聞えたであろう...
吉川英治 「新書太閤記」
...また無情なりとして...
吉川英治 「新書太閤記」
...無情なお人だなどとは...
吉川英治 「源頼朝」
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