...葉子はただ無性にかぶりを振るばかりで...
有島武郎 「或る女」
...無性に悲しいんで...
石川啄木 「雲は天才である」
...智恵子は無性に心が騒いだ...
石川啄木 「鳥影」
...無性にいらだたしくなっていた矢先なのだから...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...無性に悲しくなったり嬉しくなったりして...
豊島与志雄 「月かげ」
...これは無性に進行している途中ではあり...
中里介山 「大菩薩峠」
...――十人も二十人もの若い男を矢鱈(やたら)無性に引付けるのは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...無性にもつたいながるのは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...滅多無性に打ちすゑんとする...
萩原朔太郎 「二十三夜」
...私はだんだん精魂が尽きて食後は無性に睡(ねむ)くなった...
原民喜 「廃墟から」
...訥弁(とつべん)ながらやたら無性に陳(なら)べ立てて返答などは更に聞ていぬ...
二葉亭四迷 「浮雲」
...彼の胸は無性に躍動した...
牧野信一 「公園へ行く道」
...無性に不気嫌でいさゝかでも狎れたがらなかつた...
牧野信一 「剥製」
...はつきりとしたことを口にするのが自分に対して無性におそろしく...
牧野信一 「裸虫抄」
...むやみ無性に駈け行きてかの樹の幹に近づくとたちまち守宮は樹の幹に飛び付きそれ私の方が一足捷かったと言われて野猪腹を立て一生懸命に駈け戻ると守宮素捷くその鬣に取り付きおり...
南方熊楠 「十二支考」
...この子に去られてしまつてから私のあとの生活を考へると私は無性に淋しくなるのであります...
室生犀星 「ザボンの実る木のもとに」
...豪いもんだ」と無性に喜び狂うておりました...
夢野久作 「白髪小僧」
...無性にお通さんには恋していた...
吉川英治 「宮本武蔵」
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