...酔も手伝ってからだが無性に火照(ほて)り出した...
李孝石 「蕎麦の花の頃」
...無性に貪り飲んだものだ...
薄田泣菫 「茶話」
...なんだか無性に腹が立って来て...
太宰治 「駈込み訴え」
...無性に腹がたってきた...
豊島与志雄 「女と帽子」
...無性に戸外運動にふけっています...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...柄になく涙を無性に流しつづけて...
中里介山 「大菩薩峠」
...落ちなかったところが何の功名? 落ちてみたところが何の罪? たかが女一人のほだし、女というものの意気に感じてやらなかった自分がかえって大人げない! 今となってみると、無性に何だか、あの女がかわいそうだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...無性に乗り出すからイヤになるよ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...あわてて滅多無性に苔の上を掻き探すと...
久生十蘭 「魔都」
...そういう相手のいいなりになろうとしている自分が何だか自分でもさげすまずにはいられないような――そうしていくら相手のお方にさげすまれても為方(しかた)のないような――無性にさびしい気もちがするばかりだった...
堀辰雄 「曠野」
...無性に母の家のあかりが甘く...
牧野信一 「茜蜻蛉」
...彼は、無性に眠かつた...
牧野信一 「小川の流れ」
...俺は体中が無性に震えあがるばかりで動けなかったんだよ...
牧野信一 「吊籠と月光と」
...不性無性に薬の調合に取り掛つた...
牧野信一 「闘戦勝仏」
...無性におかしく思われた...
水野葉舟 「香油」
...無性にうごかそうとしている...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...筑前は無性によろこんでおります――とな」不動国行は...
吉川英治 「新書太閤記」
...焼け死ぬぞ」とばかり黄信は無性にムチで馬腹を打ちつづけた...
吉川英治 「新・水滸伝」
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