...男はもう無性にお定が可憐(いぢらし)くなつて...
石川啄木 「天鵞絨」
...無性に人物画が描きたくて堪らなく...
上村松園 「想い出」
...どうして俄にさう無性におなりなさつたかと...
田澤稲舟 「五大堂」
...臆病なればこそ、五尺六寸四分の大(でか)い図体(ずうたい)をして、鬼をもひしがんばかりの獰猛(どうもう)な人相をしているくせに、カミナリが怖いなぞと、バカばかりほざいているわけなのであるが、しかし自分ではそう思いながらも、人から臆病もの呼ばわりされると、無性に腹が立つ...
橘外男 「雷嫌いの話」
...私は無性に母が慕わしい...
外村繁 「澪標」
...何だか無性に癪に障って...
豊島与志雄 「溺るるもの」
...旦那のものだから無性に褒(ほ)めて置いたが...
中里介山 「大菩薩峠」
...力の抜けている手は無性に冷たくてぼってりと柔い...
林芙美子 「晩菊」
...力の抜けてゐる手は無性に冷たくてぼつてりと柔い...
林芙美子 「晩菊」
...無性に悔やまれて來た...
堀辰雄 「ふるさとびと」
...不性無性に黙つてしまつた...
牧野信一 「周一と空気銃とハーモニカ」
...無性に切なく五体が震へて...
牧野信一 「舞踏会余話」
...無性にうごかそうとしている...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...何か無性に鬱懐(うっかい)を放ちたくなる...
吉川英治 「新書太閤記」
...また無性に俯(う)ッ伏してそれを押し隠す...
吉川英治 「新・水滸伝」
...無性に、何かうれしくなり、つづいてその後に...
吉川英治 「新・水滸伝」
...ぱっと無性に駈け出そうとすると...
吉川英治 「宮本武蔵」
...無性に欲しくなって来たのである...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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