...何か無性に野生の鳥獣肉が食いたくなり...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...ただ無性にこの山茶花屋敷ばかりが頭にこびりついてはなれなかったのです...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...あゝ重右衛門がやたら無性に『マツチ一本お見舞ひ申しませうかな』と言つて人を嚇(おど)かし...
田山録弥 「田舎からの手紙」
...無性に乗り出すからイヤになるよ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...一銭も持たないで家を飛び出した男の事を考えて無性に泣けて来る...
林芙美子 「新版 放浪記」
...あわてて滅多無性に苔の上を掻き探すと...
久生十蘭 「魔都」
...頭(こうべ)をたれて無性にそれを振りたてながら...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...ちやほやして貰うことが無性に好きだからさ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...娘は無性に口惜しくなつた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...その壁の前を母達と一緒に通るのが無性に厭で恥かしくつて堪らなかつたのである...
牧野信一 「池のまはり」
...不性無性に黙つてしまつた...
牧野信一 「周一と空気銃とハーモニカ」
...それまで何も知らなかつた小説といふものが何れもこれも無性におもしろくて...
牧野信一 「早春のひところ」
...一旦(いったん)見切った物を取り納むるような男じゃねーぞと滅明滅多無性に力(りき)み散らし...
南方熊楠 「十二支考」
...河北へ来給えとお言伝(ことづ)てでございます」「こころは無性にはやるが...
吉川英治 「三国志」
...それが彼を無性にその行動へ弾(はず)ませてもいたらしい...
吉川英治 「私本太平記」
...焼け死ぬぞ」とばかり黄信は無性にムチで馬腹を打ちつづけた...
吉川英治 「新・水滸伝」
...わしも無性に斬り死にばかり急いで...
吉川英治 「日本名婦伝」
...又八も何か無性に欣(うれ)しくなって...
吉川英治 「宮本武蔵」
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