...ただ無性に胸が迫って...
芥川龍之介 「妖婆」
...無性に難有(ありがた)がってる処だから...
泉鏡花 「海城発電」
...臆病なればこそ、五尺六寸四分の大(でか)い図体(ずうたい)をして、鬼をもひしがんばかりの獰猛(どうもう)な人相をしているくせに、カミナリが怖いなぞと、バカばかりほざいているわけなのであるが、しかし自分ではそう思いながらも、人から臆病もの呼ばわりされると、無性に腹が立つ...
橘外男 「雷嫌いの話」
...かえってこうした感情を起こさせるナヂェージダが無性に腹立たしかった...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...無性に悲しくなったり嬉しくなったりして...
豊島与志雄 「月かげ」
...無性に可笑くなった...
豊島与志雄 「人の国」
...女も不精無性にコートを着てショールを掛ける...
長塚節 「開業醫」
...ただ私はやたら無性に涙を流したばかりだ...
萩原朔太郎 「散文詩・詩的散文」
...痔持の療治をするように矢鱈無性に勧懲々々というは何事ぞと...
二葉亭四迷 「小説総論」
...無性に怖い戦きと...
牧野信一 「蔭ひなた」
...無性に眠くなつて何うにも堪へられず...
牧野信一 「鵞鳥の家」
...彼の胸は無性に躍動した...
牧野信一 「公園へ行く道」
...滅多無性に安い食物と安い女を求めた...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...憧れの底から無性に襲うこのようないら立たしさは...
横光利一 「旅愁」
...無性に引ッ張った...
吉川英治 「大岡越前」
...洗い髪の毛の根を無性に掻きながら...
吉川英治 「剣難女難」
...無性に腹がムカムカしていた...
吉川英治 「私本太平記」
...母の姿を思い出すと無性に母のそばへ帰りたくなった...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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