...あまりはつきりした二重まぶたは精神的な陰翳が感じられなく甘いばかりで無味乾燥なものである...
伊丹万作 「顔の美について」
...増田は法學部で無味乾燥な法理や條文を研究してゐる人だが...
高濱虚子 「俳諧師」
...私には無味乾燥な学問的な事柄が多かったところから...
谷崎潤一郎 「鍵」
...多くの学校の無味乾燥な教授の大部分は映画で置換えられるであろう...
寺田寅彦 「教育映画について」
...すべて正直な人たちはそうだが、オイレル一家の者が存在の理由としてるところのもの、そしておのれの生活を早くもこの世からの煉獄(れんごく)となしてるところのもの、すなわち強力な伝統、真正な主義、無味乾燥な義務、面白みのない労働、燥急、喧騒(けんそう)、口論、悲嘆、健全な悲観主義、そういうものの上に、実際の行為によって皮肉な拒否を投げかけんがために、ザビーネはことさらにそうしてるのだとでもいうような調子だった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...彼らは無味乾燥な談話に加わりに来...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...男らしからぬ無味乾燥なものだと思われるのだった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...その無味乾燥な職業と非人間的な孤独の生活とをしていると...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...無味乾燥な務めを...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...それは妖精(ようせい)物語にたいする無味乾燥な序文のように思われた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...無味乾燥な新古典主義に...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...しかし今や彼は、無味乾燥な、ばかな、愚かな、無益な、自惚(うぬぼれ)の強い、いやな、無作法な、ごく醜い男としか、彼女には思われなかった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...無味乾燥な書物のページを辷(すべ)りぬけて...
平林初之輔 「人造人間」
...その無味乾燥な文章を見て...
牧野信一 「貧しき日録」
...この無味乾燥な空想もなんにもない人たちを...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「道化者」
...実用向きの凡俗な無味乾燥な伝統を持った一族が...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...無味乾燥な教科書類が面白くなく...
三島霜川 「自傳」
...世の中は如何に冷酷な無味乾燥な...
山本周五郎 「青べか日記」
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