...あまりはつきりした二重まぶたは精神的な陰翳が感じられなく甘いばかりで無味乾燥なものである...
伊丹万作 「顔の美について」
...私には無味乾燥な学問的な事柄が多かったところから...
谷崎潤一郎 「鍵」
...いわゆる案内記の無味乾燥なのに反してすぐれた文学者の自由な紀行文やあるいは鋭い科学者のまとまらない観察記は...
寺田寅彦 「案内者」
...多くの学校の無味乾燥な教授の大部分は映画で置換えられるであろう...
寺田寅彦 「教育映画について」
...無味乾燥な新聞を側(かたわ)らにほうりなげて...
コナンドイル 三上於莵吉訳 「入院患者」
...男らしからぬ無味乾燥なものだと思われるのだった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...無味乾燥な務めを...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...それは妖精(ようせい)物語にたいする無味乾燥な序文のように思われた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...無味乾燥な書物のページを辷(すべ)りぬけて...
平林初之輔 「人造人間」
...その無味乾燥な文章を見て...
牧野信一 「貧しき日録」
...あまりに無味乾燥なものにおちいりやすく...
牧野信一 「浪曼的月評」
...この無味乾燥な空想もなんにもない人たちを...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「道化者」
...実用向きの凡俗な無味乾燥な伝統を持った一族が...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...一面からいふと、無味乾燥な、極めて沒趣味な生活をしてゐるものと謂はなければならぬ...
三島霜川 「解剖室」
...無味乾燥な教科書類が面白くなく...
三島霜川 「自傳」
...子供がたかって意味も知らずに声を張りあげ無味乾燥な太鼓に追いまくられるようにしながら...
宮本百合子 「刻々」
...世の中は如何に冷酷な無味乾燥な...
山本周五郎 「青べか日記」
...真夏の雲の下らしい無味乾燥なオーケストラを荒れまわらせ...
夢野久作 「巡査辞職」
便利!手書き漢字入力検索