...無口な人と云う印象を受けた...
芥川龍之介 「豊島与志雄氏の事」
...平素無口な案内者までが冗談口をたたいたりする...
石川欣一 「可愛い山」
...」妻は、いったいに、無口な女です...
太宰治 「たずねびと」
...父でも母でも姉のことは決して口にしませんし……元から無口な父でしたが...
橘外男 「棚田裁判長の怪死」
...無口な利己的な人物で...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...またその無口な懇切な召使たちは...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...彼は元来無口な男でした...
夏目漱石 「こころ」
...穏和(おだやか)というよりもむしろ無口な彼は...
夏目漱石 「明暗」
...お生れは北海道、お年は――あッ、それを申しては失礼だとか言いましたな」僅(わずか)に顔を挙げたのは、まだ若い割にくすんだ洋装をした婦人――いや娘と言った方がいいかも知れません――兎に角、無口な、上品な、夕顔のように淋しいところのある女性です...
野村胡堂 「死の予告」
...下男の半次は五十がらみの無口な男...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...一日ごとに、動物に近くなって行く経過が、はっきりとわかって、この分じゃ、たとえ生き残っても、二度と人間社会へ帰って行けないだろうという自覚と絶望で、気がちがいかけたことがある」やはり昂奮しているのだとみえ、無口な山川が、いつになく、つくづくと念頭の考えを洩し、疲れたといって、一人で先に帰った...
久生十蘭 「蝶の絵」
...それに無口なのが何よりも私には工合が好い...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...無口な人だつたが...
堀辰雄 「爐邊」
...無口な娘にでも別にやさしい言葉などかけることのない...
「赤い貨車」
...無口なおとなしい人で...
宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第二巻)」
...ふだんから無口な奴じゃありますが...
三好十郎 「樹氷」
...これは平さんが世にも稀なくらい無口な性分だったせいもあるが...
山本周五郎 「季節のない街」
...無口な八十三郎の行く手に...
吉川英治 「松のや露八」
便利!手書き漢字入力検索