...生まれ変わったように陰気で無口な人になってしまって...
レオニード・ニコラエヴィッチ・アンドレーエフ 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...平素無口な案内者までが冗談口をたたいたりする...
石川欣一 「可愛い山」
...無口な大統領は何一つものを言はなかつた...
薄田泣菫 「茶話」
...おれをこんな無口な男にさせたのは...
太宰治 「お伽草紙」
...」妻は、いったいに、無口な女です...
太宰治 「たずねびと」
...無口な早苗をてきぱき屋に育てていた...
壺井栄 「二十四の瞳」
...彼女は無口なおっとりとした肥満した老人で...
豊島与志雄 「坂田の場合」
...『鳥渡(ちよつと)人好きはよくないかも知らんが極く無口な柔順(おとな)しい男で...
永井荷風 「一月一日」
...どちらかといえば無口な男であったが...
中村地平 「霧の蕃社」
...いろいろ訊ねてみましたが、無口なのと、ひどく用心しているらしいので、主人の祐吉からは何にも引出せません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...無口ないぢらしい娘で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...端厳で無口な厳父も時々語を発してうなずいておられた...
服部之総 「加波山」
...一日ごとに、動物に近くなって行く経過が、はっきりとわかって、この分じゃ、たとえ生き残っても、二度と人間社会へ帰って行けないだろうという自覚と絶望で、気がちがいかけたことがある」やはり昂奮しているのだとみえ、無口な山川が、いつになく、つくづくと念頭の考えを洩し、疲れたといって、一人で先に帰った...
久生十蘭 「蝶の絵」
...その無口な彫刻家のために同情を惜まなかった...
牧野信一 「ゼーロン」
...こんな人間ばかりのいる村で一生を暮らすとすりゃ聾(つんぼ)になりたいと勝は思うがな」無口な母親は...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...無口なおとなしい青年であった...
宮嶋資夫 「恨なき殺人」
...先に一人お帰りでござった」「……無断でか」無口な日野資朝が...
吉川英治 「私本太平記」
...無口な客は馬の背から那古の浦に気を奪(と)られている...
吉川英治 「宮本武蔵」
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