...彼は出過ぎた、始末にをへない穿鑿家で、どこまでも粘り強く、無分別に、探し求めるのであつた...
ロバート・ルイス・スティーヴンソン 佐藤緑葉訳 「醫師と旅行鞄の話」
...あなたは無分別にもそれを押し返そうとしてらっしゃるんですわ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...彼女の無分別には...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...馬鹿な! もし万一……(君はいつものとおり無分別に突き進んでいったに違いない)……君が殺されでもしたら...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...このたびの変を聞くと無分別に叔父の家を脱(ぬ)け出して兄の家へ帰ろうとして...
中里介山 「大菩薩峠」
...あとでわかることでしょうから逃げるわ」お玉は無分別に...
中里介山 「大菩薩峠」
...無分別に出かけて来たのである...
中谷宇吉郎 「一人の無名作家」
...ああ無分別にかける気になれたものだろうと思った...
夏目漱石 「三四郎」
...三四郎は自分も無分別にかけてみたくなった...
夏目漱石 「三四郎」
...無分別に其所等(そこいら)を濡(ぬ)らして歩(ある)いた...
夏目漱石 「それから」
...マツチ箱を竝べたやうな江戸の町家――無分別にも建混み過ぎた木造家屋は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...マッチ箱を並べたような江戸の町家(ちょうか)――無分別にも建込みすぎた木造家屋は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...無分別に人へ金をやるのも良い事では無いよ」「へエ――」「ところで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...何と言う無分別によって国家はそこに学校を作ったのか...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...無き余りの無分別に人の懐(ふところ)でも覗(ねら)うやうにならば...
樋口一葉 「大つごもり」
...無分別に妻などにはしないで...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...やはり無分別に財布の口をしめる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...わたしはこの頃、人々がその信仰と希望とを、無分別に、また驚くべくやすやすと、ただ自分たちの親分の気に入ればよい・その役に立ちさえすればよい・と、誤算に誤算を重ねながらも、夢まぼろしに幾度となく欺かれながらも、西に東にと引きまわされて平気でいる、その不思議な有様を目のあたり見た...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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