...」「外国から輸入される書物や絵を、一々これにかけて見て、無価値な物は、絶対に輸入を禁止するためです...
芥川龍之介 「MENSURA ZOILI」
...◯五節―七節は友の言の無価値なるを冷笑した語である...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...確率論で簡単に片附けられる無価値なものですよ」「条件をうまく整理すれば...
海野十三 「断層顔」
...これが如何に目下の研究に縁が遠くまた如何に古くまた無価値ないしは全然間違ったものでも無差別無批評に列挙するという風の傾向を生じる事もある...
寺田寅彦 「科学上の骨董趣味と温故知新」
...仮定の抜けている理論の無価値なことを示す適例である...
寺田寅彦 「自然界の縞模様」
...一時的で皮相で無価値なものだと思った...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...永遠のワグナーの巨大な二作の間に――ワグナー門下生の無価値な模造品と相並んで――插入(そうにゅう)されて演奏されるのを聞いても...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...新時代にとっては無価値な成年者の陣営と...
豊島与志雄 「自由人」
...その言葉は無価値な...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...全く無価値な文学であるかの様に読まぬうちから...
野村胡堂 「随筆銭形平次」
...まったくそれと同じように無価値な手紙の山のなかから手あたり次第に引き抜かれたもので...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...最も無価値なものとして...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...生きている人間としての自己には何らの価値を置かないで、ただ創作者としてのみ顧慮せられることを願うゆえに、仕事をする以外には何も欲せず、そしてそのほかの点では、演ずべき役のない限り、無価値な、素顔に返った俳優のごとく、灰色にひっそりと歩き廻っている人――そういう人のように彼は働いた...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...死にたいとさえ思うほどの無価値な自分ではないかと大姫君は聞いていて思うのであったが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...姫君の婿にしようなどと少将のような無価値な男を思ったことが自分にあったのが恥ずかしいなどと母は姫君についての物思いばかりをし続け...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...そしてこの周囲(しゅうい)の事物が皆(みな)無常な無価値なもので...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...全然無価値なものになってしまうのです...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...たとえ生きていても無価値な人間として扱われてしまう武士社会の鉄則は...
吉川英治 「宮本武蔵」
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