...兼公は職人だけれど感心に人に無作法なことはしなかった...
伊藤左千夫 「姪子」
...こんな無作法な客に一刻も早く帰つて貰ひたかつたが...
薄田泣菫 「茶話」
...……なんてまあ無作法な!ルカー退場...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「熊」
...無作法なものと考えたに違いない...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...他に悪意のない無作法な様子で明らさまに見せつけていたので...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...でたらめな無作法な新しいものを頭からしぼり出しながら...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...そしてフーゴー・ヴォルフに至るまで、大袈裟(おおげさ)な空(から)調子や、無作法な分析や、魂の片隅(かたすみ)をも暗所に残さないという主張などのほうへ、その運動は進んでいっている...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...余り種々な人に無作法な真似をしましたからね...
豊島与志雄 「微笑」
...しかし今や彼は、無味乾燥な、ばかな、愚かな、無益な、自惚(うぬぼれ)の強い、いやな、無作法な、ごく醜い男としか、彼女には思われなかった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...下手人はお前さんより外に無いぜ」ガラツ八の無作法な指が...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...無作法な姿に呆れ返りながら...
林芙美子 「暗い花」
...無作法な真似ばかりしているような手合いと再び肩を並べるということは...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...やや無作法な態度で...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...足に止まった蚊を無作法な音をたてて打(たた)いたりしながら云い訳に苦しんで居る橋本の金の事を考えて居た...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...この無作法な身ごなしがわたしを狼狽(ろうばい)させたのはいうまでもない...
山本周五郎 「お繁」
...極めて無作法な態度で...
夢野久作 「暗黒公使」
...彼の友達のその無作法なことを...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...無作法な抜刀(ぬきみ)の引(ひ)ッ提(さ)げだ...
吉川英治 「剣難女難」
便利!手書き漢字入力検索