...生芋の欠片(かけら)さえ芋屋の小母(おば)さんが無代では見向きもしない時は...
泉鏡花 「遺稿」
...行つた跡へ新聞を無代配布もしたし...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...温くして貰ったお礼に、無代提供するよ...
海野十三 「深夜の市長」
...無代進呈します、さあ、みんな持っていってくれ、信じない奴は、ばかだ...
太宰治 「春の盗賊」
...無代(ただ)よ)ってみんなが言うのよ」それが...
長谷川時雨 「一世お鯉」
...本紙十月號記載上田文子氏の「晩春騷夜」上演記念の會で發病逝去されてしまつた――無代ならば大變結構なことと思つた...
長谷川時雨 「むぐらの吐息」
...假に無代として、どういふ觀客が無代でその劇場へ招じられるか? お上のお仕事である――其實は市民の懷から出てゐるお金であるけれど――服裝は何々、資格はどうといふことになると、十圓の入場料でも五圓でも出せる人が、傲然(がうぜん)とただで澄(す)ましかへつてはいつてゆくやうになる...
長谷川時雨 「むぐらの吐息」
...此家(このや)の品は無代(たゞ)では出來ぬ...
樋口一葉 「大つごもり」
...「さんざ無代(ただ)で飲食したうえ...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...無代(ただ)でも貰い手がないような時期でしたから...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...檜づくりの浴槽を無代で讓つて呉れたのであつたが...
正宗白鳥 「水不足」
...若しかしたら沼津の土地を無代で分けて下さっても好いお気持らしいですよ」「へえ...
宮本百合子 「伊太利亜の古陶」
...いつも座席の何割かは前もって産別労働組合を通じ無代で勤労者のために保留している...
宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」
...以前は無代(むだい)であった萱のためにはらっている...
柳田国男 「母の手毬歌」
...蚤もまた天然無代価の枕時計であって...
柳田国男 「雪国の春」
...無代配布をやめて...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...無代(ただ)で呉れてやるから無代で博士になれ...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...先へ乗っておくンなさい」「無代(ただ)でだよ」「えっ?」「こう見えても私は一文なし...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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