...断はつたとて持つて呉れば無下に返すわけにも行かず...
内田魯庵 「犬物語」
...同役の森岡丹後の子を無下にしりぞける事は出来なかった...
太宰治 「新釈諸国噺」
...無下にことわるわけにもいかず...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...無下(むげ)に驚かすにも当るまい...
中里介山 「大菩薩峠」
...このお銀様の頼みも無下(むげ)には捨てられない...
中里介山 「大菩薩峠」
...そう言われると無下(むげ)に振切るわけにもゆかない...
中里介山 「大菩薩峠」
...今晩は無下(むげ)に渡りきるのが惜しくてたまらないらしい...
中里介山 「大菩薩峠」
...俺たちをただ無下に...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...無下(むげ)に賤(いや)しき種(たね)には有(あ)るまじ...
一葉女史 「たま※[#「ころもへん+攀」、U+897B]」
...無下に嫌ひに過ぎぬのである...
牧野信一 「真夏の朝のひとゝき」
...この歌はまた無下(むげ)に拙(つたな)くつらねたる者にぞある...
正岡子規 「人々に答ふ」
...無下(むげ)にことわるも如何にて...
正岡子規 「明治卅三年十月十五日記事」
...これは腰下を皮で蓋い玉を護符または装飾として腰間に佩(お)びた無下(むげ)の蛮民を...
南方熊楠 「十二支考」
...それは無下に棄てさせないでな...
室生犀星 「舌を噛み切った女」
...無下(むげ)にはこれを斬って伏せることも難かしそうに見えた...
吉川英治 「剣難女難」
...無下(むげ)に連れ戻る筋合いはない...
吉川英治 「宮本武蔵」
...無下(むげ)に斬って行った...
吉川英治 「宮本武蔵」
...家の壊れたのを見て「少納言無下ニコソ成ニケレ」と言うと...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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