...無下(むげ)にはあなたも私の話を...
芥川龍之介 「妖婆」
...無下(むげ)におことわりもできなくなって了(しま)ったのでございます...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...英国主権の悲しさには王女は王宮内に絶大な権力を奮(ふる)っているこの厚顔な英国駐在官の無礼な恋を無下に斥(しりぞ)けられることもならず...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...勝負にまけてきなさったらどうな? 再三のおむかえを無下におことわりするもいかがかと思われる...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...この話を無下(むげ)に斥(しりぞ)けてしまう勇気はなかった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...無下に棄(す)てたものでもなさそうなその絵を幾度となく眺め返していた...
徳田秋声 「仮装人物」
...無下に手はつけられないだろう...
戸坂潤 「社会時評」
...無下(むげ)なるものの口の端(は)にものぼらない先に...
中里介山 「大菩薩峠」
...無下(むげ)には断われなかった...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...俺も無下に王様をかえせとはいわねえ...
久生十蘭 「魔都」
...無下に嫌ひに過ぎぬのである...
牧野信一 「真夏の朝のひとゝき」
...無下(むげ)にことわるも如何にて...
正岡子規 「明治卅三年十月十五日記事」
...」「そして女が訴えて出たら?」「都はずれまで送ったものを無下にするようなお人ではなかろう...
室生犀星 「舌を噛み切った女」
...3815(無下事不二報復一...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...失脚者の孝行息子を無下に軽侮した鼻の表現を以て迎える...
夢野久作 「鼻の表現」
...無下(むげ)に寄れば咬みつきもしそうな藤房...
吉川英治 「私本太平記」
...又八は無下(むげ)にもできなかった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...「無下に思ひ屈(くん)じにけり...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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