...女性が今の文化生活に与ろうとする要求を私は無下(むげ)に斥(しりぞ)けようとする者ではない...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...ハツバス・ダアダアには無下(むげ)にいひけたれたるダンテの名譽を...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...あたかも凱旋将軍を迎える如くに争い集まる書肆(しょし)の要求を無下(むげ)に斥(しりぞ)ける事も出来なかった...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...まさか無下に断りもしないだろう...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...勝負にまけてきなさったらどうな? 再三のおむかえを無下におことわりするもいかがかと思われる...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...無下(むげ)にも断りかねてそのまゝ坐ると...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...無下(むげ)に斥(しりぞ)けることもできないようになっている...
中里介山 「大菩薩峠」
...無下(むげ)なるものの口の端(は)にものぼらない先に...
中里介山 「大菩薩峠」
...このお銀様の頼みも無下(むげ)には捨てられない...
中里介山 「大菩薩峠」
...こんなお節介をしたって無下に腹も立てるまい...
久生十蘭 「魔都」
...景物・人情などに就いても細君が故郷である東京のことばかりに重気を置いて無下に彼の田舎を軽く云ふと気嫌が悪かつた...
牧野信一 「鶴がゐた家」
...」「そして女が訴えて出たら?」「都はずれまで送ったものを無下にするようなお人ではなかろう...
室生犀星 「舌を噛み切った女」
...それを無下にななえだけの言分では取り消されなかつた...
室生犀星 「渚」
...無下(むげ)にも追えません...
吉川英治 「私本太平記」
...切らずば無下(むげ)にも抑えて刺し殺さん...
吉川英治 「新書太閤記」
...無下(むげ)には...
吉川英治 「平の将門」
...無下(むげ)に好まぬ先へ嫁(とつ)がせても」「嫁(ゆ)けば...
吉川英治 「源頼朝」
...家の壊れたのを見て「少納言無下ニコソ成ニケレ」と言うと...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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