...戸障子も無き部屋どもの...
泉鏡花 「活人形」
...哀憐(あいりん)悔恨の凄光(せいこう)を放つが如きもの無きにしもあらず...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...絶間(たえま)無きかの相圖(あひづ)を空(そら)に聳(そび)やぐあの松林……幸...
ポオル・クロオデル Paul Claudel 上田敏訳 「カンタタ」
...汝の生命無きものと覚悟せよ...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「鳩つかひ」
...三年待つても音沙汰無きゆゑ...
太宰治 「右大臣実朝」
...著作の小説頗る多けれど人の記憶に留るもの殆無きが如し...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
...名古屋に人間無きかの如くコキ下ろすのはいいとしても...
中里介山 「大菩薩峠」
......
長塚節 「長塚節歌集 上」
...指を浮かさねば他愛(たわい)の無きやう成(なり)し...
樋口一葉 「大つごもり」
...父は無きか、母は如何にと問はるゝ毎((ごと))に、袖のぬれしは昔しなりけり、浮世に情なく人の心に誠なきものと思ひさだめてよりは、生中(なまなか)あはれをかくる人も、我れを嘲((あざ))けるやうに覚えて面((つら))にくし、いでや、つらからば一筋につらかれ、とてもかくても憂身((うきみ))のはてはとねぢけゆく心に、神も仏も敵とおもへば、恨みは誰れに訴へん、漸々((やうやう))尋常(なみ)ならぬ道に尋常(なみ)ならぬ思ひを馳せけり...
樋口一葉 「琴の音」
...「……菩提薩(ぼだいさった)、般若波羅蜜多に依るが故に、心(しん)礙(けげ)無し、礙無きが故に、恐怖(くふ)有ること無し」うわーッ、な、何てだだら長いないものづくしだ...
正岡容 「小説 圓朝」
...花づくしの閨のぐるりに花の幕無きは口惜しからずや...
正岡子規 「花枕」
...……そで無きゃ火の神さまあ...
三好十郎 「おりき」
...哀れをもいかに知りてか慰めん在(あ)るや恋しき無きや悲しきどちらだか私にはわからないのですから...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...名も無き作であるから...
柳宗悦 「雑器の美」
...無きに等しい軽やかなもの思いに似て見えた...
横光利一 「旅愁」
...餌の無きにあらず...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...法令の無き世を創(た)つるにあり...
吉川英治 「剣の四君子」
便利!手書き漢字入力検索