...半空(なかぞら)までも立ち昇る烈々とした炎の色はまるで日輪が地に落ちて...
芥川龍之介 「地獄變」
...烈々として連(つらな)り行くを仰いで...
泉鏡花 「遺稿」
...南薫造の諸氏も欧洲から帰朝したばかりで烈々たる革新の意気に燃えていた...
高村光太郎 「ヒウザン会とパンの会」
...魯仲連(ろちゅうれん)の舌端(ぜったん)を借りてはじめて烈々(れつれつ)と火を噴くのである...
中島敦 「李陵」
...*(六月×日)烈々とした太陽が...
林芙美子 「新版 放浪記」
...その烈々の士というものがまたみんな...
正岡容 「寄席」
...烈々たる殺気を見せた構えに取って...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...それは烈々たる遺訓によくあらわれている...
山本周五郎 「新潮記」
...禅家にも似た道者羽織、鶯茶の頭巾(ずきん)、室に妻もない謙信であったが、烈々、こういう問題に真情を吐き出してくると、そのひとみは実に若い...
吉川英治 「上杉謙信」
...万太郎としては烈々な気込みで斬ッてかかった刃を...
吉川英治 「江戸三国志」
...烈々と燃える篝火(かがりび)の前にひきすえられているのである...
吉川英治 「篝火の女」
...向け難き刃を烈々と向けて...
吉川英治 「剣難女難」
...理は炎の烈々たるに似ている...
吉川英治 「三国志」
...烈々火華を交えること四十余合...
吉川英治 「三国志」
...しかもその布陣の緻密(ちみつ)なる、戦意の烈々たる、全軍の堂々重厚な用意を、このふたりから聞けば聞くほど、織田、徳川の諸将も色を失って、議席は何やら戦わないうちに一種の戦慄(せんりつ)に襲われたかの如くしんとしてしまった...
吉川英治 「新書太閤記」
...内蔵助が、どう無反応な顔つきをしていても、彼は、それを揺さぶり起さずにはいないと信念しているように、烈々と、憂えを吐き、憤りを吐くのだった...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...物いえば烈々と人を圧しる唇あり...
吉川英治 「親鸞」
...ただ次第に烈々と火色を増してくる空に...
吉川英治 「源頼朝」
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