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谷崎潤一郎 「春琴抄」
...それよりもそれを炒ってくれた宿の人々の顔やまたそれに付きまとうた淡いロマンスなどもかなりにはっきりと思い出された...
寺田寅彦 「球根」
...大暑(たいしよ)の日(ひ)が井戸(ゐど)の水(みづ)まで減(へ)らして炒(い)りつける頃(ころ)はそれまでに幾度(いくたび)か勘次(かんじ)の穀桶(こくをけ)は空(から)に成(な)るのである...
長塚節 「土」
...ヘット焼と言ったか、オイル焼と言ったか、手っ取り早く言えば、油炒めであるが、ジャガ薯だの、カブなんかも入れて、ジュージュー焼いて、大根おろしで食わせたのは、東京としては珍しかったし、夏場は冷房などもあって、中々贅沢なものだった...
古川緑波 「牛鍋からすき焼へ」
...お狩場焼は、鴨、とり、ビーフの他に、魚貝もあり、バタで炒める...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...炒米(チャウミイ)の夢を見るありさまです...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...上等にするとお米をバターで炒っておいて鳥と一緒にスープで炊いてそれから白ソースで煮込んで拵えます...
村井弦斎 「食道楽」
...第十七 米と魚のケズレーは手軽にすると白い身の魚を湯煮(ゆで)て身をむしって御飯を魚の倍位混ぜてバターでよく炒り付けます...
村井弦斎 「食道楽」
...古いパン半斤の中身を手で揉(も)み砕いて先ずフライ鍋へバターを溶かして玉葱の刻んだのをいためてその上へパンを入れて塩胡椒を振って狐色に炒(い)りつけます...
村井弦斎 「食道楽」
...よく炒れた南京豆を冷(さ)まして手で揉(もむ)と渋皮は楽に剥けますがよく炒れないと剥けません...
村井弦斎 「食道楽」
...豚の肉を細く糸切にしてグラグラ沸騰(ふっとう)している塩湯へ少しずつ落してザット湯だったら網杓子(あみじゃくし)で笊(ざる)へ掬(すく)い上(あ)げてよく水気を切って今度は外(ほか)の鍋で油の中へ入れて炒(い)り付(つ)ける...
村井弦斎 「食道楽」
...○上等製のシチュウは肉を一旦油にて炒りつけドビグラスといえる肉汁にて長く煮るなり...
村井弦斎 「食道楽」
...竹の子は一旦鍋へ豚の脂肉(あぶら)をジューと摺りつけたものでよく炒(い)りましてそこへ豚の湯煮た肉を少さく切って入れて少しお湯をさして味淋と酒と醤油で味をつけてよく煮ます...
村井弦斎 「食道楽」
...南魚沼郡では苗代の種籾の殘りを乾して炒つて...
柳田國男 「食料名彙」
...コウセン即ち麥の炒粉に...
柳田國男 「食料名彙」
...豆炒(まめい)り朔日(五月朔日)五月はおも月または神祭月(かみまつりづき)といって...
柳田国男 「年中行事覚書」
...豆を炒って神に供えるそうだが...
柳田国男 「年中行事覚書」
...大豆の炒粉(いりこ)はキナコと謂って今も普通であるが...
柳田国男 「木綿以前の事」
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