...隣家の富田洋服店の三階の火熨斗場(ひのしば)から発火して...
内田魯庵 「灰燼十万巻」
...火熨斗(ひのし)をあてた白襦袢(しろしやつ)のやうに...
薄田泣菫 「茶話」
...皺のできておりますところへは霧を吹いて火熨斗(ひのし)も当てなければなりませんし...
橘外男 「蒲団」
...埃(ほこり)を払ったり火熨斗(ひのし)をかけたりしてくれました...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...古うい前掛に包んだ火熨斗(ひのし)が吊してある...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...五分間で火熨斗(ひのし)をした様に奇麗に乾く...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...火熨斗(ひのし)をかけていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
......
内藤鳴雪 「鳴雪句集」
...火熨斗(ひのし)を持って梯子段ののぼり下り――浴槽の中だけは遠慮しまして...
中里介山 「大菩薩峠」
...左の端には火熨斗(ひのし)ぐらいの大きさの鐘がやはり枠の中に釣るしてあった...
夏目漱石 「行人」
...膝(ひざ)の上に載(の)せた紅絹(もみ)の片(きれ)へ軽い火熨斗(ひのし)を当てていた...
夏目漱石 「明暗」
...今さら云ったって始まらない事だから」叔母は先刻(さっき)火熨斗(ひのし)をかけた紅絹(もみ)の片(きれ)を鄭寧(ていねい)に重ねて...
夏目漱石 「明暗」
...火熨斗(ひのし)をかけている女房(おかみ)さんは...
長谷川時雨 「古屋島七兵衛」
...ちょうどそれを仕上げて火熨斗(ひのし)をかけているところだった...
山本周五郎 「日本婦道記」
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