...灰の這入(はい)っていない空(から)の火入れを添(そ)えて出した...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...お増は火入れに吸殻などの燻(いぶ)っている莨盆を引き寄せて...
徳田秋声 「爛」
...それへ火入れを叩き付けて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...また火入れを履かれるとかなわない」銭形平次はニヤリニヤリと笑いながら...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...莨盆(たばこぼん)の火入れの中にでもくべて御ろうじ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...火入れを持って来させて夫人は良人(おっと)の外出の衣服に香を焚(た)きしめさせていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...なお小さい火入れを袖(そで)の中へ入れて香(におい)をしめていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...大きな衣服のあぶり籠(かご)の下に置かれてあった火入れを手につかんで...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...火入れの作り方に源氏は意匠を凝(こ)らさせていたが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...火入れがたくさん出されてあって...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...火入れの新しい火に置いて唱えごとをした...
柳田国男 「木綿以前の事」
...のみを砥(と)ぐ砥石やら木屑(きくず)やら土器の火入れなど...
吉川英治 「私本太平記」
...今度の献上陶器(けんじょうすえもの)の火入れは...
吉川英治 「増長天王」
...火入れの故意(せい)ではないように見せるべく苦心をした...
吉川英治 「増長天王」
...わざと変則な火入れをした...
吉川英治 「増長天王」
...火入れまで教わりました』『では今迄には...
吉川英治 「山浦清麿」
...火入れを用意しておけ」そこへ...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
...未(ひつじ)の刻(こく)に火入れをして...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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