...彼はこの事業の為に三十六年の心血を瀝(そそ)いだ...
芥川龍之介 「大久保湖州」
...肝膽を披瀝(ひれき)した所が...
石川啄木 「雲は天才である」
...所收――「思ひ出」「ダス・ゲマイネ」「二十世紀旗手」「新樹の言葉」「富嶽百景」「餘瀝 近事片々」「思ひ出」けふまで創作集が五册出てゐるから...
太宰治 「『思ひ出』序」
...かれは感情を披瀝(ひれき)する詩人としてよりほかに光明を認め得るものはないと思った...
田山花袋 「田舎教師」
...かれメネラオス急速に彼の所懷を披瀝しつ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...純情を瀝(そゝ)いで来た足掛四年の月日を何う取り返しやうもなかつた...
徳田秋声 「のらもの」
...堂々と所信を披瀝する時や...
豊島与志雄 「最近の菊池寛氏」
...周は途方もない夢想を披瀝するのである...
豊島与志雄 「自由人」
...何も特殊な深遠な思想を披瀝したからではない...
豊島与志雄 「傍人の言」
...瀝青(チャン)を塗った庇帽(ひさしぼう)...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...萩の花の落ちこぼれた水の瀝(したた)りは...
夏目漱石 「永日小品」
...「あんな嘘を吐いてらあ」彼は一徹な小供の正直をそのまま甲の前に披瀝(ひれき)した...
夏目漱石 「道草」
......
逸見猶吉 「逸見猶吉詩集」
...吾々の想像が描出し得る神祕境を披瀝するのである...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...私がこんなに歓びの感情を披瀝(ひれき)するのは...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...車道の土瀝青(チヤン)の上を音もせで走るいろ/\の馬車...
森鴎外 「舞姫」
...加藤殿や柴田殿が最前披瀝(ひれき)された御意見に...
吉川英治 「新書太閤記」
...マダム・レムブルグが瀝青(れきせい)の浮いた黒襦子(くろじゅす)の着物をつけて朝のミルクのなかで接吻をすると...
吉行エイスケ 「地図に出てくる男女」
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