...そこへ濶達(かったつ)にはいって来たのは細い金縁の眼鏡をかけた...
芥川龍之介 「湖南の扇」
...濶達な態度で彼を招じ入れた...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...英敏にして濶達なる好人物也...
大町桂月 「宗吾靈堂」
...性(せい)濶達にして身の丈(たけ)六尺に近く...
高山樗牛 「瀧口入道」
...濶達(かったつ)な表現の才能に恵まれている筈(はず)もございません...
太宰治 「風の便り」
...M君の濶達な人徳も...
太宰治 「小照」
...無邪気で明朗濶達(かったつ)な一面があったことを證するに足りるのであるが...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...彼の物腰はいまだに濶達で...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...然し隠居をしても、濶達な重豪は、自分に面当(つらあて)のようなこの政策に、激怒した...
直木三十五 「南国太平記」
...恥死(はぢし)んでもよいほど濶達な...
長谷川時雨 「尼たちへの消息」
...とても濶達に描かれてある...
長谷川時雨 「「郭子儀」異變」
...山の屋根が濶達になつて...
林芙美子 「大島行」
...お父さまはたいへん濶達(かったつ)な方だし...
久生十蘭 「キャラコさん」
...御濶達なる殿下の……」加十はうるさそうに手を振り...
久生十蘭 「魔都」
...自づと濶達なる人生の大呼吸を體得すべきが當然の所以は...
牧野信一 「文學的自叙傳」
...三代家光(いえみつ)の濶達(かったつ)な気性をうけてうまれ...
山本周五郎 「日本婦道記」
...刻々に迷はざる濶達(かったつ)自在の境界に入り給へ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...」と人人に高言するほど濶達自由で豊かな知識を持った紳士であった...
横光利一 「旅愁」
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