...母は濡れ縁に立って困った顔をしながら私に言った...
上村松園 「棲霞軒雑記」
...錆竹(さびたけ)の濡れ縁に萬年青(おもと)の鉢を眺めて居ると...
谷崎潤一郎 「刺青」
...奉公人にまで遠慮をしなきゃならないんだ」平次は濡れ縁に腰を掛けました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...其邊を一應調べてからにいたしませう」平次は濡れ縁から上つて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...鎧蔵の前の濡れ縁に寄り添って...
野村胡堂 「百唇の譜」
...母は朝陽の射している濡れ縁のところで手鏡をたてて小さい丸髷(まるまげ)をなでつけていた...
林芙美子 「新版 放浪記」
...右が部屋と「縁側」(濡れ縁と縁側がL状になっている)...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...湯帷子(ゆかた)の裾をからげて濡れ縁のところから庭へ水を打ちはじめた...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...濡れ縁に置いてある蚊遣りの煙が...
山本周五郎 「新潮記」
...濡れ縁の端から見送っていたお蝶は...
吉川英治 「江戸三国志」
...いや亭の濡れ縁も...
吉川英治 「私本太平記」
...廃屋の濡れ縁に佇(たたず)んでいた不幸な者を見つけた...
吉川英治 「私本太平記」
...中坪の濡れ縁を通りかけた人影は...
吉川英治 「私本太平記」
...濡れ縁の端の掛樋(かけひ)へ寄って行かれると十四...
吉川英治 「私本太平記」
...すぐ濡れ縁へ寄っていた...
吉川英治 「私本太平記」
...正成はそのまま濡れ縁へ寄って来て腰をおろした...
吉川英治 「私本太平記」
...怖々(こわごわ)、濡れ縁の端から、中を覗(のぞ)いて、「ええ、当家の、帳場の者でございますが……」ひょいと見ると、客は渋沢栄一だった...
吉川英治 「松のや露八」
...奥州上りの金売商人(あきんど)ですが」「何ぞ用ですか」「そこの観音堂の濡れ縁にでも腰かけましょう...
吉川英治 「源頼朝」
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