...椿(つばき)が濃い紅(くれない)の実をつづる下に暗くよどんでいる濠(ほり)の水から...
芥川龍之介 「松江印象記」
...市ヶ谷見付辺(へん)の濠渠(ほり)も...
石井研堂 「東京市騒擾中の釣」
...城門、城濠、石壁なほ存す...
大町桂月 「常磐の山水」
...かくヘクトール隊中を進み乍らに同僚を勵まし敵の塹濠を渡り行くべく説き勸む...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...お濠(ほり)の水に...
徳田秋声 「爛」
...濠の堤の夾竹桃の赤い花が風に揺れている...
外村繁 「日を愛しむ」
...それから空濠の上の小山を辿って行くと...
中里介山 「武州喜多院」
...電車が濠端を走つてゐる時思ひ定めた...
中原中也 「我が生活」
...刎橋(はねばし)を鉄鎖に引けば人の踰(こ)えぬ濠(ほり)である...
夏目漱石 「幻影の盾」
...お濠(ほり)や下水の差し水を嫌って...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「で、お前のことだから、行って見たことだろうな」「時分時で財布は御存じの通り北山でしょう、江戸名題の豪族のお菜(かず)はどんなものかと――修業のために」「呆(あき)れたものだ」「行って見ると、聴きしにまさる豪勢な暮しでしたよ」「聴きしに優ると来たか、お前の学もいよいよ却(こう)を積んで、近頃は俺にもわからねえことがあるよ」「あの娘もそう言いましたよ、せめて口説(くぜつ)は江戸言葉にして下さい――とね」「殴るよ、畜生」「へッ、へッ、親分はまた自棄(やけ)に気が短くなりましたぜ」「ところで――」「そうそう村越長者の話でしたね、お濠は用水堀の、角櫓は火の見と素性はわかったが、中へ入って見て驚きましたね...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...テイという船員が一八六一年に濠洲のニコル湾で真珠貝を発見すると...
久生十蘭 「三界万霊塔」
...濠洲ウィスキーとお持たせの正宗をチャンポンに飲んではしゃいでいたが...
久生十蘭 「三界万霊塔」
...濠州メルボルン辺に棲(す)むと伝えた巨蛇(おろち)ミンジは...
南方熊楠 「十二支考」
...濁水の濠(ほり)も埋まるばかりに見えた...
吉川英治 「三国志」
...清洲城(きよすじょう)の外濠(そとぼり)を歩いて来た...
吉川英治 「新書太閤記」
...城外の濠ばたを指さして...
吉川英治 「新書太閤記」
...堤(どて)をくずし濠を埋め...
吉川英治 「新・水滸伝」
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