...私はお濠を楽(たのし)みにしますから...
泉鏡花 「女客」
...聖橋(ひじりばし)より水道橋(すいどうばし)に至る外濠沿岸(そとぼりえんがん)一帯...
海野十三 「空襲葬送曲」
...丸の内のお濠(ほり)近くにあるカフェ・ドラゴンを買いとって...
海野十三 「西湖の屍人」
...両側はひろい濠になって...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...長壁及び塹濠の間...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...飛ぶが如くに塹濠をその神速の脚に越す...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...――誰れにもやられたのではない』と相手は息を切らしながら云った――『ただ……ああ!――ああ!』……『――ただおどかされたのか?』と蕎麦売りはすげなく問うた『盗賊(どろぼう)にか?』『盗賊(どろぼう)ではない――盗賊(どろぼう)ではない』とおじけた男は喘ぎながら云った『私は見たのだ……女を見たのだ――濠の縁(ふち)で――その女が私に見せたのだ……ああ! 何を見せたって...
小泉八雲 Lafcadio Hearn 戸川明三訳 「貉」
...お濠(ほり)の水に...
徳田秋声 「爛」
...江戸城の濠(ほり)はけだし水の美の冠たるもの...
永井荷風 「日和下駄」
...青い濠(ほり)の水とが...
野村胡堂 「胡堂百話」
...そもそも濠洲航路を補助金なしで稼ごうというのでできあがった巨大船である...
服部之総 「黒船前後」
...ワラタ号は濠洲へ向けて第二回の航海に出発する...
牧逸馬 「沈黙の水平線」
...外濠(そとぼり)の番小屋の前に駕をおろさせて...
吉川英治 「江戸三国志」
...両袖(りょうそで)を顔(かお)にあてたまま濠にむかってさめざめと泣(な)いているようす……月あかりを避(さ)けているが...
吉川英治 「神州天馬侠」
...領民が石垣だ、塀だ、濠(ほり)だ...
吉川英治 「新書太閤記」
...濠の底は沼に似た泥である...
吉川英治 「新書太閤記」
...五反保(ごたんぼ)を濠として...
吉川英治 「源頼朝」
...濠(ほり)を深めて備えに怠りないのであった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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