...それから空中撮影を始めるから、外濠について、廻ってゆくこと...
海野十三 「空襲葬送曲」
...夜遅く友達と一緒に外濠(そとぼり)を歩いてゐた...
薄田泣菫 「茶話」
...丸の内は昔からお城とお濠と広野――草原――がある事に相場がきまっていた...
高浜虚子 「丸の内」
...外濠(そとぼり)の電車が来たのでかれは乗った...
田山花袋 「少女病」
...濠(ほり)を渡ると境町の通りであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...あまり近く濠端(ほりばた)に進み過ぎていることと...
中里介山 「大菩薩峠」
...「で、お前のことだから、行って見たことだろうな」「時分時で財布は御存じの通り北山でしょう、江戸名題の豪族のお菜(かず)はどんなものかと――修業のために」「呆(あき)れたものだ」「行って見ると、聴きしにまさる豪勢な暮しでしたよ」「聴きしに優ると来たか、お前の学もいよいよ却(こう)を積んで、近頃は俺にもわからねえことがあるよ」「あの娘もそう言いましたよ、せめて口説(くぜつ)は江戸言葉にして下さい――とね」「殴るよ、畜生」「へッ、へッ、親分はまた自棄(やけ)に気が短くなりましたぜ」「ところで――」「そうそう村越長者の話でしたね、お濠は用水堀の、角櫓は火の見と素性はわかったが、中へ入って見て驚きましたね...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お濠や櫓(やぐら)は大袈裟過ぎるだらう」「話はそれ位大きくないと...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...濠洲の北岬(ほくこう)...
久生十蘭 「手紙」
...濠洲バタというものが入らなくなったのであるから...
古川緑波 「甘話休題」
...やがて埋められることに決つた濠の模様や...
牧野信一 「熱い風」
...この上は一揉みに踏みつぶせ――と濠(ほり)をこえて城壁へかかると大石巨木が雪崩(なだ)れ落ちてきた...
吉川英治 「三国志」
...濠(ほり)のあなたへ...
吉川英治 「神州天馬侠」
...多摩(たま)の長流(ちょうりゅう)を濠(ほり)として...
吉川英治 「神州天馬侠」
...彼の足もとの濠水(ほりみず)に...
吉川英治 「新書太閤記」
...館の濠へ落ちていた...
吉川英治 「源頼朝」
...はやく歩け」濠(ほり)にそって...
吉川英治 「宮本武蔵」
...八重洲河岸の濠端(ほりばた)の方へ駈け去ってしまった...
吉川英治 「柳生月影抄」
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