...衆生濟度の大願はその儘で救濟の道を與へるものではない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...その内から下宿料や紙筆油などの雜用の拂ひを濟まし...
石川啄木 「鳥影」
...是れだけの事で濟んでくれゝば有難いが...
伊藤左千夫 「水害雜録」
...私(わたし)は日本(にほん)の今日(こんにち)の經濟界(けいざいかい)は金解禁(きんかいきん)が出來(でき)たからと云(い)つて...
井上準之助 「金解禁前後の經濟事情」
...是迄(これまで)とは違(ちが)つた經濟上(けいざいじやう)の状態(じやうたい)が出(で)て來(く)る...
井上準之助 「金解禁前後の經濟事情」
...それが經濟組織にもある變化を及ぼさうといふには...
ピョートル・アレクセーヴィチ・クロポトキン Pyotr Alkseevich Kropotkin 大杉栄訳 「革命の研究」
...謂わばもうできあがって濟んでしまった事實として...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...足下等常に元勳に依頼して大事を濟さむとするは甚だ誤まれり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...此(これ)さうだことしてお内儀(かみ)さん處(とこ)へも小作(こさく)の借(さがり)も持(も)つて來(き)ねえで濟(す)まねえんですが...
長塚節 「土」
...それから二三人(にん)の療治(れうぢ)が濟(す)んで勘次(かんじ)の番(ばん)に成(な)つた...
長塚節 「土」
...晩飯が濟んで暫らく經つて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...だからお前に見張らせて置いたんだが――」「相濟みません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「お蔭樣で大した怪我もなくて濟みましたが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...番太の株を買はずに濟むんですが――駄目でせうな」「何が?」「建具(たてぐ)屋の金次は間違ひもなく下手人ですよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お勝手のお仕舞が濟んで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...――そのまた行水の長いこと」「――」「漸(ようや)く濟んだから...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お前の務(つと)めはあの女を追ひ出したんで濟んだのだ...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...一年の總勘定の決濟に集つて來るのであらう...
水上滝太郎 「大阪の宿」
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