...救濟は先づ自證の途によつて獲得されなければならぬことを知つてゐたからである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...即(すなは)ち戰時中(せんじちう)に膨張(ぼうちやう)した日本(にほん)の經濟(けいざい)が戰後(せんご)に於(おい)て收縮(しうしゆく)した状態(じやうたい)に就(つい)ての國民自體(こくみんじたい)の自覺(じかく)を喚起(くわんき)することが非常(ひじやう)に必要(ひつえう)である...
井上準之助 「金解禁前後の經濟事情」
...市役所員(しやくしよゐん)は居並(ゐなら)ぶ人々(ひと/″\)の挨拶(あいさつ)が濟(す)むと恁(か)う切(き)り出(だ)した...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六號室」
...その捩じあげた相手の兩手を縛ってしまわなければ氣が濟まなかった...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...自己の正當と相手の不當とを認めて貰はなければ氣が濟まないのである...
中島敦 「かめれおん日記」
...年々一度は長途の旅行をしなければ氣が濟まぬやうになつた...
長塚節 「旅行に就いて」
...飯(めし)を濟(す)ますと...
夏目漱石 「門」
...經濟的又は社會的關係において...
日本国 「新憲法の解説」
...その問答が濟むと...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「お品さん、濟まねえが、子分衆を三四人貸してくれないか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...この掛合ひが濟んで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...瑾(きず)がつかずには濟みません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それが濟むまではお葬(とむら)ひの支度も出來ず...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...まだ歩いてゆけるところにゐると思へば氣が濟むなんて云つてたンだもの……それに躯も胸の方が大分惡かつたし...
林芙美子 「ボルネオ ダイヤ」
...食事が濟み、ミラア先生がお祈祷(いのり)をすますと、級の生徒は列を作つて、二人づゝ二階へと昇(のぼ)つて行つた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...學校も經濟上この英語科は維持されなかつたらしく...
正宗白鳥 「語學修業」
...朝先づ一本か二本のそれが濟まなくてはどうしても飯に手がつけられない...
若山牧水 「樹木とその葉」
...自分のやつてゐる歌の雜誌の編輯を今月は旅さきで濟ませねばならぬ事になり...
若山牧水 「比叡山」
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