...その下から濛々と夜目にも白い煙が渦を巻いて...
芥川龍之介 「地獄変」
...まだ濛々(もうもう)と...
泉鏡花 「薄紅梅」
...このような爆音、このような震動、そして濛気だ...
海野十三 「宇宙戦隊」
...煙草のけむりが濛々と部屋に立ちこもり...
太宰治 「火の鳥」
...まだ朝濛靄(あさもや)が深く...
徳田秋声 「足迹」
...濛々とした濃霧が...
豊島与志雄 「北極のアムンセン」
...ひとむらの殺気が濛々(もうもう)として...
中里介山 「大菩薩峠」
...濛々(もう/\)と煙が立ち昇つてゐる刑場に近づくと火葬場の煙の如き異臭が風に送られて来る...
長與善郎 「青銅の基督」
...護摩(ごま)の煙が濛々と狹い部屋に立ちこめてゐるのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...部屋じゅうに濛々(もうもう)と和毛(にこげ)をたちあがらせていた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...墜ちる雪と舞い立つ雪が濛々(もうもう)と立てこめた...
本庄陸男 「石狩川」
...むうつとする酒の香りと煙草の煙りが濛々と渦巻いてゐる中に...
牧野信一 「心象風景」
...濛々(もうもう)たる春色が立ちこめていて...
室生犀星 「姫たちばな」
...濛々たる関羽髯(かんうひげ)を表道具として...
夢野久作 「近世快人伝」
...愈々ふけてこしきをあげると濛々たる湯氣と子供達の歡聲...
横瀬夜雨 「田舍の新春」
...濛々(もうもう)と...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...多羅安楽(たらあんらく)の山からむこうは濛々(もうもう)たる戦塵(せんじん)がまきあがっていた...
吉川英治 「神州天馬侠」
...濛々(もうもう)たる凄色(せいしょく)にくるまれた...
吉川英治 「新書太閤記」
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