...煙のようなものが濛々(もうもう)とあがりだした...
海野十三 「宇宙戦隊」
...濛々(もうもう)たる怪しき白い霧...
海野十三 「今昔ばなし抱合兵団」
...すると真白な烟(けむり)が濛々(もうもう)と立昇(たちのぼ)った...
海野十三 「爬虫館事件」
...この日は濃霧濛々として眺望少しも開けざりき...
大町桂月 「秋の筑波山」
...砂塵濛々の戦車の疾駈(しっく)があった...
太宰治 「古典風」
...山樹空濛(くうもう)として...
田山花袋 「秋の岐蘇路」
...美しい濛靄(もや)か何ぞのような雰囲気(ふんいき)のなかに...
徳田秋声 「爛」
...而もその濛気の中には...
豊島与志雄 「都会の幽気」
...この濛々たる白雲につつまれてしまいました...
中里介山 「大菩薩峠」
...濛々とあがる灰吹雪(はいふぶき)の中に...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...虚空に向って濛々(もうもう)と訴えている...
牧野信一 「ゼーロン」
...「筑紫市兵衛」の雀の宮の武者一騎走り去る背ろ姿には濛々たる土埃の舞上るが見えるし...
正岡容 「初代桂春団治研究」
...それはくっきりと感じられていてしかし作者はその感情で頭を濛々(もうもう)とさせてはいないのね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...淮河数百里のあいだは次の日になっても黒煙濛々としてこの帰結を見ることもできなかった...
吉川英治 「三国志」
...濛々たる黒霧がたちこめ...
吉川英治 「三国志」
...城内の街々はまだ余燼濛々(よじんもうもう)の騒ぎである...
吉川英治 「新・水滸伝」
...「わッ……」細(こま)かい血が濛(もう)とあがる……...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...炎々濛々(もうもう)の中で各班の馬鹿話やら喚きが詰め合っている職場小屋である...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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