...なおも濁った目に懸命の憎悪(ぞうお)を集めながら...
芥川龍之介 「偸盗」
...赤濁(あかにご)りに濁った長江(ちょうこう)の水に...
芥川龍之介 「母」
...眼の濁った赭(あか)ら面の老人が出た...
芥川龍之介 「水の三日」
...重いもの濁ったものは水中に沈んでしかして地となった...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...が、あの辺は家々の庭背戸が相応に広く、板塀、裏木戸、生垣の幾曲り、で、根岸の里の雪の卯(う)の花、水の紫陽花(あじさい)の風情はないが、木瓜(ぼけ)、山吹の覗かれる窪地の屋敷町で、そのどこからも、駿河台(するがだい)の濃い樹立の下に、和仏英女学校というのの壁の色が、凩(こがらし)の吹く日も、暖かそうに霞んで見えて、裏表、露地の処々(ところどころ)から、三崎座の女芝居の景気幟(のぼり)が、茜(あかね)、浅黄(あさぎ)、青く、白く、また曇ったり、濁ったり、その日の天気、時々の空の色に、ひらひらと風次第に靡(なび)くが見えたし、場処によると――あすこがもう水道橋――三崎稲荷(いなり)の朱の鳥居が、物干場の草原だの、浅蜊(あさり)、蜆(しじみ)の貝殻の棄てたも交る、空地を通して、その名の岬に立ったように、土手の松に並んで見通された...
泉鏡花 「薄紅梅」
...こけた頬の上に赤く濁った眼がぎろりと私にそそがれた...
梅崎春生 「桜島」
...黒く濁ったような感じでしたから...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...濁った喧騒のために下の庭で薔薇が花開く音が聞こえなくなってしまう...
O. H. ダンバー O. H. Dunbar The Creative CAT 訳 「感覚の殻」
...濁った白い頬をして眠入っていた...
直木三十五 「南国太平記」
...人間を包む窒息しそうな濁った熱っぽい空気を今はじめて気がついたともいえよう...
中井正一 「蓄音器の針」
...濁った水が底の方から隠しに来る...
夏目漱石 「草枕」
...濁ったと形容するよりほかに形容のしかたのない色であった...
夏目漱石 「三四郎」
...濁った水の底を幻影(まぼろし)のように赤くするその魚(うお)を健三は是非捕りたいと思った...
夏目漱石 「道草」
...赤濁った目を吸われたのを...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...以前は濁った汁を澄ましたものが醤油であって...
柳田國男 「食料名彙」
...濁った眼を細めて対岸のいかずちにある船大工の小屋を眺(なが)めたりしながら...
山本周五郎 「青べか物語」
...この濁った底知れぬ虚無の街の上海(シャンハイ)に妻を娶(めと)りに来たのである...
横光利一 「上海」
...そんな家庭へ、お人形のように貰われて、そして、伯父の傀儡(かいらい)になって、何の生き甲斐(がい)があるでしょう」「あなたの性格は、ああいう、濁った中に、物質的にだけ生きるには、あまりに清純なんですよ」「清純? ……そんなことばを聞くと、私、怖ろしくなりますわ、いつ、今に、あの伯父が私を黄金の犠牲(にえ)にするか……」「奈都子さん」彼女のうつつな感傷は、いつのまにか、今村の両手の中に、つよくゆすぶられていた...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
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