...濁った黄の暖かみを交えて...
芥川龍之介 「大川の水」
...混濁(こんだく)し切った脳髄(のうずい)を洗い清め...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...饑ゑては食を擇ばず、夜更けては宿屋を擇ばずと悟り顏して、車掌の勸むるまゝに、一旅店に投じたるが、女中までも浴したる後の風呂、白く濁りて、ぬるく、而も垢臭く、通されたる前二階の六疊の部屋、三人には、ちと窮屈也...
大町桂月 「上州沼田より日光へ」
...それきりあとは濁しておくみにお言ひにならなかつたけれど...
鈴木三重吉 「桑の実」
...二十「塀和君などはまだ少しの濁りも無い...
高濱虚子 「俳諧師」
...祖母が言葉を濁していた...
橘外男 「棚田裁判長の怪死」
...政界を汚濁せしめたる罪悪は挙げて言ふ可からざるものあり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...多くは大気が濁っていて...
豊島与志雄 「秦の憂愁」
...俺自身の体臭まで濁ってしまった...
豊島与志雄 「渡舟場」
...第一期の雪の研究はそれでお茶を濁して置くことにした...
中谷宇吉郎 「雪」
...濁(にご)つた天氣(てんき)がそろ/\御米(およね)の頭(あたま)を攻(せ)め始(はじ)めた...
夏目漱石 「門」
...汚なく濁った水と...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...どういう語のどこが濁音であるか...
橋本進吉 「古代国語の音韻に就いて」
......
林芙美子 「新版 放浪記」
...ふぞろいな濁った諧音(かいおん)で...
林芙美子 「新版 放浪記」
...その汚濁した潮水は...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...濁つてゐる村の埠頭場あたりとは異(ちが)つて...
正宗白鳥 「避病院」
...その濁流の音を聞きとめようとでもするように...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
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