...なにやら不穏な不安な暗澹たるものがその広間中一杯に漲つて写つてゐた...
高田保 「貸家を探す話」
...いかなる暗澹(あんたん)たる雰囲気(ふんいき)の中にわれわれが生長したかは...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...自由な今暗澹(あんたん)たる時を閲(けみ)している...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...被搾取階級の惨澹たる生活...
豊島与志雄 「性格を求む」
...暗澹(あんたん)たる燈火の下で...
中里介山 「大菩薩峠」
...その成績は惨澹たるものであって...
中谷宇吉郎 「『ケプロン・黒田の構想』について」
...自分の生活や人の生活を暗澹(あんたん)としたものにはしない...
林芙美子 「平凡な女」
...みんな暗澹(あんたん)とした気分だった...
原民喜 「永遠のみどり」
...その後につづく惨澹たる災厄をひきおこす運命的な発砲になった...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...暗澹(あんたん)とした果てしのない雲が...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「ウィリアム・ウィルスン」
...暗澹たる冬から脱却した自然は...
三島霜川 「解剖室」
...それは菅茶山(くわんちやざん)が伊沢澹父(いさはたんふ)と云ふものに与へたものであつて...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...聖堂は平井澹所と印南とに預けられ...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...幽遠清澹之趣...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...最も恐ろしい最も暗澹たる混乱であった...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...くもり月の空は暗澹(あんたん)と昏(く)れた...
山本周五郎 「死處」
...広間は暗澹(あんたん)たる暗闇...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...「茫乎として暗澹たる」シナの風物をおもしろがっている...
和辻哲郎 「享楽人」
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