...命(めい)や慘澹たらずとせむや...
高山樗牛 「美的生活を論ず」
...それに対するモーゼの惨澹(さんたん)たる苦心を書いて居ります...
太宰治 「風の便り」
...それは天日もなくなったような惨澹(さんたん)たるものであった...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「蓮花公主」
...左方に向きて暗澹の夜の領へと進むとも...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...梶井の暗澹たる気持は理解できなくない...
外村繁 「澪標」
...その方面ではいっそう暗澹(あんたん)としていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...人類の暗澹(あんたん)たる進行のうちに多くの不幸な人々が相次いで消え失せるあの悲惨な暗黒のうちに...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...溝渠の水死して月黯澹たり...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...殊にトンネル内に於ける大爆發の慘澹たる光景の描寫は眞に迫り...
成瀬無極 「「トンネル」に就いて」
...惨澹たる時期がすくなくとも五年……ひょっとすると十年はつづく...
久生十蘭 「だいこん」
...澹は水に従ふ字を用ゐてある...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...)あなた方は大ぶ冷澹に聞いていますね...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...譬(たと)へば道を行く人の顔を辻に立つて冷澹(れいたん)に見るやうに見たのである...
森鴎外 「妄想」
...怒る時は鼻柱から眉宇(びう)にかけて暗澹(あんたん)たる色を漲(みなぎ)らし...
夢野久作 「鼻の表現」
...(自注、会所謂蒙古風横巻沙塵、一天暗澹...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...暗澹たる危惧(きぐ)の底に沈んで...
吉川英治 「三国志」
...暗澹と、彼の将来を思って、「周瑜のような王佐の才を亡くして、この後何を力とたのもう」と慟哭(どうこく)した...
吉川英治 「三国志」
...暗澹(あんたん)な思いでいましたが...
吉川英治 「私本太平記」
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