...たとひ氏は暗澹たる文壇の空に...
芥川龍之介 「あの頃の自分の事」
...今までの惨澹(さんたん)たる悪闘も全然忘れてしまったように...
芥川龍之介 「毛利先生」
...暗澹(あんたん)たる闇の外に何にもない!と...
海野十三 「地球盗難」
...涵澹は水のさま...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...惨澹(さんたん)たる懊悩(おうのう)の影が現れ...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...惨澹たる事実の発生を見つつありますにつき...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「妻」
... 385秋の一日慘澹のあらし大地を襲ひ打ち...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...かの暗澹(あんたん)たる鎧櫃の座敷へ侵入しました...
中里介山 「大菩薩峠」
...暗澹(あんたん)として何が画(か)いてあるか分らない...
夏目漱石 「永日小品」
...そして惨澹たる失策を繰り返したものだ...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...凡そ暗澹たる周囲にかこまれてゐながら...
牧野信一 「南風譜」
...それから暗澹たる夜空を眺めた...
松永延造 「職工と微笑」
...1)Id. p. 85.ギアナに即時有力な植民地を建設しようとした一六六三年のフランスの計画は最も惨澹たる結果を伴った...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...益々暗澹たる生活をさせられる我身を...
宮本百合子 「栄蔵の死」
...冷澹と云う...
森鴎外 「サフラン」
...極(ごく)澹泊(たんぱく)な独身生活をしている主人は...
森鴎外 「独身」
...老人の世話をしてくれたゴルゴオは物静な、詞少なな、従順な、澹泊な、小牛の様な娘である...
クスミン Mikhail Alekseevich Kuzmin 森林太郎訳 「フロルスと賊と」
...その底知れぬ深さに暗澹(あんたん)と顔見合せている態(てい)だった...
吉川英治 「新・水滸伝」
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