...澄み切った空から十三夜の月が霜のような光を井戸端へ落している...
伊藤左千夫 「新万葉物語」
...筧(かけひ)の水も音澄みて...
巌谷小波 「こがね丸」
...私の心は今日の大空のやうに澄みわたる...
種田山頭火 「其中日記」
...第二篇 お門違いな寄り合い一 修道院に着く美しく澄み渡った暖かい晴朗な日和(ひより)であった...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...どの川の水もみな透明に澄みきっていて...
豊島与志雄 「変な男」
...澄み切って底まで見える...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...青い澄みきつた空であつた...
林芙美子 「浮雲」
...澄み透つた青い空だつた...
林芙美子 「瀑布」
...黒いなだらかな三日月眉は澄みきつた栗色の眼の上にもたげられ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...また空を仰げば真紅の星が一箇魔女の眸ざしの如く明かに澄み輝いて居るのである...
村山槐多 「殺人行者」
...空気は澄みあがって...
山本周五郎 「さぶ」
...いつもかもそんな澄み切った...
夢野久作 「暗黒公使」
...朗朗として澄み昇る...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...昨日の小雨で澄み切つた瑠璃色の空に夕月が懸つてゐた...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...二人の頭脳は冷たく澄み...
吉川英治 「新書太閤記」
...澄みきった空との境にポツンと黒く見えるのである...
吉川英治 「宮本武蔵」
...秋空は高く澄み渡り...
吉田甲子太郎 「秋空晴れて」
...澄みたるは更によく...
若山牧水 「樹木とその葉」
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