...空気はおのずから澄み渡って...
伊藤左千夫 「紅黄録」
...澄み切った鏡の中へ姿を写しながら乱れた髪をときつけて消え去って行った恐ろしいものの姿が...
大阪圭吉 「幽霊妻」
...数日来澄みつづいていた寒空が曇り渡って...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...その秋の空が澄みきったままで昼から夜に移って行ったというのであります...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...その声があたりに澄み徹る...
種田山頭火 「一草庵日記」
...両方に似てるにきまってるさ」空気が澄みきってるわりに...
豊島与志雄 「反抗」
...いわば寂しさにまで澄み透った存在の哀感...
中井正一 「美学入門」
...澄み切って底まで見える...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...深い紺青に澄みきつた星空を見上げた...
南部修太郎 「病院の窓」
...南国らしい澄み透った空と紺碧の海があって...
野上豊一郎 「エトナ」
......
野口雨情 「未刊童謡」
...名ある高僧のように澄み切ったのでした...
野村胡堂 「芳年写生帖」
...筆に変へずんばあらず――さう思つて見上げた空は蒼く蒼く澄みわたつてゐた――...
牧野信一 「〔編輯余話〕」
...澄み渡った気持で家に帰る...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...澄み透(とお)った山の空気が...
山本周五郎 「ちくしょう谷」
...甲谷は昨夜見た芳秋蘭の澄み渡った眼を思い描きながらも...
横光利一 「上海」
...秋の如く澄みわたつた濃青の空一面に星を満たし...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...澄み切ったそのものと...
吉川英治 「宮本武蔵」
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