...校友歌澁民尋常小學校生徒のために...
石川啄木 「唱歌」
...空一面に澁い顏を開いて...
石川啄木 「漂泊」
...其若い尼と四條で見た舞子とを姉妹にして趣向を立てたのだが筆が澁つて一寸(ちつと)も運ばぬ...
高濱虚子 「俳諧師」
...いささか難解かつ晦澁であるが...
アネッテ・フォン・ドロステ=ヒュルスホフ Annette von Droste=Hulshoff 番匠谷英一訳 「ユダヤ人のブナの木」
...裸の梢々が澁い紫褐色にそゝけ立つて...
中島敦 「かめれおん日記」
...澁るのを無理に口説(くど)き落して...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...斯うも逢はないものか」東作は澁い茶一杯掩(い)れるでもない冷たい態度で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「その妹の離縁になつたわけは」「そればかりは申上げられませんが」杉之助の顏は苦澁(くじふ)になります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...多年日光の下で燒き上げた澁紙色の皮膚...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...澁い好みの袷(あはせ)などは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...官兵衞といふのは六十歳と聽きましたが、澁紙色の皮膚、骨張つた身體、何んとなく逞ましく醜く荒々しく、その上武藝のたしなみも一と通りはあつたといふ位ですから、どう考へても、女子供一人では、易々と殺されさうな人間ではありません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...いづれも口を覆(おほ)つた澁紙は汚れ腐(くさ)つて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...蓋の澁紙も新らしくて一と月と經つたものではない...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...澁茶に團子ぢや少し話が違ふと思つたら...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...聟入の時使つてそれつきり此部屋の箪笥(たんす)の引出しに投り込んでありましたが――」榮右衞門が答を澁るのはその爲だつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
......
樋口一葉 「別れ霜」
...二人の子供が少し澁いくらゐは我慢してむしや/\噛つてゐるのを見ると...
正宗白鳥 「避病院」
...その澁川町から十里ほど溯つたあたりに普通に關東耶馬溪と呼びなされてゐる溪谷がある...
若山牧水 「樹木とその葉」
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