...さうして僕の自己沈潛には人交ぜをしてゐると思つたかも知れない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...僕の世界に話し聲が聽える事實は僕の自己沈潛が人交ぜをしてゐると云ふ證據にはならない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...片山潛は一ヶ月以上も前に歸國してゐたので...
石川三四郎 「浪」
...眞白(まつしろ)な隧道(トンネル)を潛(くゞ)る時(とき)...
泉鏡太郎 「麻を刈る」
...箱根(はこね)の隧道(トンネル)を潛(くゞ)つて鐵橋(てつけう)を渡(わた)る刻限(こくげん)には...
泉鏡太郎 「雨ふり」
...六 木の間を潛る男の義...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...後の爲ならずと懇(ねんごろ)に潛かに我に告げ呉れしが...
高山樗牛 「瀧口入道」
...知るも知らぬも潛かに憂ひ傷(いた)まざるはなかりけり...
高山樗牛 「瀧口入道」
...横笛潛(ひそ)めし聲に力を入れて...
高山樗牛 「瀧口入道」
...怒る勇將潛然と涙流して眺め見る...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...(二十九年十二月)山縣侯の政治的系統其一 山縣侯の潛勢力有體に云へば...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...司馬光の潛虚とかいふやうな本は...
内藤湖南 「章學誠の史學」
...室の一隅に怪しい者の潛んでゐるのを知ると...
中島敦 「盈虚」
...親讓(おやゆづ)りの山氣(やまぎ)が何處(どこ)かに潛(ひそ)んでゐるものと見(み)えて...
夏目漱石 「門」
...其中(そのなか)に潛(もぐ)り込(こ)んだ...
夏目漱石 「門」
...客體はますます自己性從つて顯在性を強めますます他者性從つて潛在性を弱めねばならぬ...
波多野精一 「時と永遠」
...潛り戸を入つて敷石傳ひに玄關へ行くまで...
正宗白鳥 「孫だち」
...やがて左手の半ば朽ちかゝつた築地(ついぢ)の中門を潛つて...
若山牧水 「姉妹」
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