...精かなものは「意識」に現はれずに「心」に潛んでゐる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...いゝ氣になる事(Self-sufficiency)ほど人生の沈潛に有害なものは斷じてあり得ない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...第二の解釋は先生の奧に潛んでゐる盲目的な「生きむとする意志」(Wille zum Leben)がこの言葉を吐かせたと見る見方である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...或は俺の運命が潛めるパツシヨンの火を灼熱させるやうな對手を與へて呉れなかつた爲かも知れない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...さうして僕の自己沈潛には人交ぜをしてゐると思つたかも知れない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...片山潛は一ヶ月以上も前に歸國してゐたので...
石川三四郎 「浪」
...月(つき)ならぬ眞晝(まひる)の緋葉(もみぢ)を潛(くゞ)つて...
泉鏡太郎 「麻を刈る」
...東京ならば寒い戸外を急いで歩く時皮膚の表面は如何に冷くとも體内に抵抗力が潛んでゐて...
江南文三 「佐渡が島のこと」
...(二十九年十二月)山縣侯の政治的系統其一 山縣侯の潛勢力有體に云へば...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...薄暮女裝して孔氏の邸に潛入...
中島敦 「盈虚」
...惜しいはかないやうな思が心の底に潛んで居る...
長塚節 「佐渡が島」
...彈丸(たま)を潛りて...
夏目漱石 「從軍行」
...ある齒醫者(はいしや)の門(かど)を潛(くゞ)つたのである...
夏目漱石 「門」
...其中(そのなか)に潛(もぐ)り込(こ)んだ...
夏目漱石 「門」
...中田屋の暖簾(のれん)を潛(くゞ)ると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...三尺の潛戸(くゞり)で」「驚くなよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お梅の手を潛り拔けたと見るや...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...永遠に人の心の底に潛んで居る事實に歸す可きである...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??