...魂の底に潛む一種の不安は常に靜かなる外物の享樂を妨げてゐる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...抑へるに從つて潛熱が増す...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...精かなものは「意識」に現はれずに「心」に潛んでゐる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...其競爭者よりも更に深く眞理の中に沈潛する事である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...第一の途は心の底に潛む惡心を根絶することである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...見渡す限り自己沈潛のまるで出來さうもない連中の中に住んでゐる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...僕は自分の沈潛の力を...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...東京ならば寒い戸外を急いで歩く時皮膚の表面は如何に冷くとも體内に抵抗力が潛んでゐて...
江南文三 「佐渡が島のこと」
...鳰鳥(にほどり)一〇の 淡海の海一一に潛(かづ)きせなわ一二...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...薄暮女裝して孔氏の邸に潛入...
中島敦 「盈虚」
...人くやと潛めるみちに...
長塚節 「長塚節歌集 上」
......
長塚節 「長塚節歌集 中」
...其所に聊か人を魅する牽引力を失ふ恐が潛んでゐるといふ意味でも讀みづらい...
夏目漱石 「「土」に就て」
...人(ひと)に見(み)えない結核性(けつかくせい)の恐(おそ)ろしいものが潛(ひそ)んでゐるのを...
夏目漱石 「門」
...三尺の潛戸(くゞり)で」「驚くなよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...もう一度天井裏に潛(もぐ)つて搜して見ろ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...迫(せま)ツた眉には何(な)んとなく悲哀(ひあい)の色が潛(ひそ)むでゐるが...
三島霜川 「青い顏」
...私の手(て)はいつの間(ま)にか腋(わき)の下(した)に潛(くゞ)つてゐました...
水野仙子 「冬を迎へようとして」
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