...潔癖などということは...
太宰治 「如是我聞」
...正直なところそれは義理堅いと云うよりも寧ろ極端な我がままと潔癖なのだと...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...細心にして潔癖なる審査員達は「濫授」「濫造」の声に対して敏感ならざるを得ないのである...
寺田寅彦 「学位について」
...唯潔癖な彼女は周囲の不潔に一方(ひとかた)ならず悩(なや)まされた...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...自我主義の潔癖な彼女は...
豊島与志雄 「条件反射」
...潔癖な伯母さんははじめて□□さんを見たときからその垢臭いのを気にして彼が三足さがらないうちにこちらから引返してしまふくらゐだつたが...
中勘助 「銀の匙」
...氏家さんを助けられませんよ」「氏家さんは潔癖な方で...
野村胡堂 「身代りの花嫁」
...僕は潔癖な自意識の冷たい身ずまいと共に...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...そんな類ひの他人の心遣ひには事更に潔癖な岡は...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...妊娠六ヶ月位になっていたではないか! 之が潔癖な昔堅気な...
松永延造 「職工と微笑」
...という順序に総てが整然とした父の潔癖な性格と...
室生犀星 「幼年時代」
...口かずの少ない、潔癖な、気のつよい性分で朋輩(ほうばい)とのつきあいはあまりないほうであった...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...それでもわりかた性分は潔癖なんだ...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...安芸は単に一徹で潔癖な老人になってしまった...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...観念に悩まされた一同の過去に対する潔癖な逆襲がひそんでいた...
横光利一 「旅愁」
...」東野とのその後の潔癖な事情を...
横光利一 「旅愁」
...潔癖な日本人には手を洗ふにも十分に水の使用の出来ないのが不自由である...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...これは潔癖などという範囲のものではなく...
吉川英治 「押入れ随筆」
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