...我輩不敏といへども奴等よりはまだ高潔な心をもつとる...
石川啄木 「我等の一團と彼」
...その心黄河の水とともに潔からざるは...
井上円了 「欧米各国 政教日記」
...」斯う潔はよく答へたさうだ...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...それよりはむしろ小悪微罪に触れるさえ忍び得られないで独りを潔(いさぎよ)うする潔癖家であった...
内田魯庵 「三十年前の島田沼南」
...茶人たちのいだいていた清潔という考えをよく説明している利休についての話がある...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...然(しか)るに這麼不潔(こんなふけつ)な有樣(ありさま)では駄目(だめ)だ...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六號室」
...自分一身に関しては敬虔(けいけん)で純潔であった彼女は...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...やや不潔な遊び場所だった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...もう少しあたりの清潔な居心地の好い処へ引越したらばと勧めていたが...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...心理的に清潔なほうが...
中谷宇吉郎 「温泉2」
...精神未熟といわんより理想高き性格の高潔なるを証(しょう)するものだ...
新渡戸稲造 「自警録」
...この不潔な酒場のなかでは...
久生十蘭 「金狼」
...また人類のまだ純潔であった時代の祖先らの労働と喜悦(きえつ)とであったのであるから...
ホーソーン Nathaniel Hawthorne 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...白地に黒で簡潔に市役所(オテル・ド・ヴィユ)と書いた札が立てられているのである...
宮本百合子 「女靴の跡」
...口碑に拠るに又居室の潔ならむを欲した...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...どんな清潔な膳の上に載せて出されようとも...
森鴎外 「雁」
...* モンテーニュはいわゆる純潔な人とはいえない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...それはまさしく清潔好きと物持ちのよさを示す点で壮観とさえいえただろう...
山本周五郎 「季節のない街」
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