...卓を圍める一座の興趣は漸くに加はりて...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...漸々冷却して固形の地殻が生じ...
丘浅次郎 「人類の将来」
...漸(やつ)と縁端(えんばな)に腰を下(おろ)すなり...
薄田泣菫 「茶話」
...……事実を活かす、飛躍よりも漸進、そして持続...
種田山頭火 「行乞記」
...板刻の技術の漸く進歩するに従ひ次第に背景を綿密ならしめ...
永井荷風 「江戸芸術論」
...漸(やうや)く散つて行く往來の人や...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...今日では漸次無用の長物となりつつあるというのだ...
平林初之輔 「文芸は進化するか、その他」
...病ひ漸く快方に向ったが...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...漸くお盆の客がよべるやうになったところだ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...漸く七時半解除となり...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...漸(ようや)くおとなびて来た姪たちの事を考えると...
堀辰雄 「姨捨」
...その擧句に漸つと彼は...
堀辰雄 「旅の繪」
...漸くゼーロンも必死となった如く...
牧野信一 「ゼーロン」
...……あんな昔の歌留多会の話などが彼等にとつては一笑にも価しないであらう……といふやうなことが漸く滝にも無言のうちに解つて来た...
牧野信一 「昔の歌留多」
...「病噎、自春及秋漸篤、終不起、実八月十三日也」と、行状に書してある...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...南方から北漸していったわれわれの祖先は...
柳田国男 「故郷七十年」
...英軍が気長に洞道(トンネル)を切り開いたので漸(やうや)く陥落したのである...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...これが武藤と漸蔵主であった...
吉川英治 「新書太閤記」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??