...しかし玄白も漸次(ぜんじ)年を経るに従って更(さら)に完全なものをつくり上げようと考え...
石原純 「杉田玄白」
...漸く助友(すけとも)に助けられて河鯉(かわこい)へ落ち行く条(くだり)にて...
内田魯庵 「八犬伝談余」
...夜も漸(ようや)く更けて来たし...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...漸く心を取り靜めて脈拍の方の青鉛筆の線を見ると...
高濱虚子 「續俳諧師」
...自由黨も亦漸く彼れを敬して遠け...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...喉を切り裂いて差し込んだ護謨管から漸く弱い呼吸が通っているらしい...
豊島与志雄 「過渡人」
...活力の漸減(ぜんげん)に...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...涼味少しく樹に生じ虫声漸く多し...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...この時代から漸(ようや)く目がさめて...
中里介山 「大菩薩峠」
...これが彼が北の田舎(いなか)から始めて倫敦(ロンドン)へ出て来て探しに探し抜いて漸々(ようよう)の事で探し宛(あ)てた家である...
夏目漱石 「カーライル博物館」
...こうなると漸々主観的価値が増してくるのみならず...
夏目漱石 「創作家の態度」
...長い悪い天気が漸く恢復(かいふく)すると...
原民喜 「廃墟から」
......
堀辰雄 「X氏の手帳」
...……」それから彼は漸っと思い切ったように露台に出て行った...
堀辰雄 「菜穂子」
...道に迷つて逃げ出すことがある……)漸く主の房に達すると...
牧野信一 「珠玉の如き」
...玉塚商店の方から漸(ようや)くお宅が知れたような次第です」医者は枕許の紙幣入と共に...
松本泰 「秘められたる挿話」
...漸次(ぜんじ)河が谿(たに)に沈むを思えば道が坂にさしかかったことが分る...
柳宗悦 「日田の皿山」
...永い間そのうす暗い木下道を急いで降りて来ると漸く枯れなびいた萱草山の頂上に出た...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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