...午後の日影がオレンヂ色に漲り...
飯田蛇笏 「薄暮の貌」
...乳も涙も漲(みなぎ)り落ちる黒女(くろめ)の俘囚(とりこ)と一所(いっしょ)に...
泉鏡花 「印度更紗」
...そして空気に漲る騒擾と不穏の気配を...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...新をあばく精神が漲っている...
高村光太郎 「本邦肖像彫刻技法の推移」
...その漲つて来る圧迫をも十分に押へて進むことが出来たであらうに...
田山録弥 「須磨子の死」
...滔々たる洪水は天に漲(みなぎ)り...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...何か急に悲しい色をその熱した満面に漲(みなぎ)らせ...
中里介山 「大菩薩峠」
...思いもよらぬ殺気が漲(みなぎ)ります...
野村胡堂 「悪人の娘」
...」空には今日も青光りが一杯(いっぱい)に漲(みな)ぎり...
宮沢賢治 「風野又三郎」
...あれ程単純に山路ふみ子の柄にはまった達者さだけを漲らしてしまわないでもよかった...
宮本百合子 「「愛怨峡」における映画的表現の問題」
...それを頂いている顔に漲っている知的な趣...
宮本百合子 「新しい美をつくる心」
...ごく活々としていた家の空気は大人にとっても子供にとっても成長力の漲ったものであったが...
宮本百合子 「親子一体の教育法」
...飽きの来るセット式ハイカラーさが漲(みなぎ)っている...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...晴れたる空に夕立の音を聞かせて漲(みなぎ)り落つる噴井(ふきゐ)の水...
森鴎外 「舞姫」
...更に更に極端な解放と自由とを求むる叫びが全世界に漲(みなぎ)った...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...あたりに漲っている薄汚なさも工夫に工夫を積んだ結果の巧緻なリアリズムに近い芸があった...
横光利一 「旅愁」
...水瓶(みずがめ)に水を漲(は)ったり...
吉川英治 「私本太平記」
...全国的に今は悪い風紀が漲(みなぎ)っている...
吉川英治 「宮本武蔵」
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