...漫然(まんぜん)と四角な字ばかり並んだ古本をあけて読んでいると...
芥川龍之介 「田端日記」
...其散漫を二重に三重に散漫にして...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...空一面に彌漫(はびこ)つて動かぬ灰雲の真中を...
石川啄木 「漂泊」
...四五日あとに欧米漫遊からぶらりと神戸に帰つて来た...
薄田泣菫 「茶話」
...国際通りに面した漫才小屋のT館の裏に当っていて...
高見順 「如何なる星の下に」
...京橋へ来て、こういうくだらない生活を既に一年ちかく続け、自分の漫画も、子供相手の雑誌だけでなく、駅売りの粗悪で卑猥(ひわい)な雑誌などにも載るようになり、自分は、上司幾太(情死、生きた)という、ふざけ切った匿名で、汚いはだかの絵など画き、それにたいていルバイヤットの詩句を插入(そうにゅう)しました...
太宰治 「人間失格」
...旗などによって意思を通ずる浪漫的な海上国際語である...
谷譲次 「踊る地平線」
...貧苦と貧楽、御酒漫談、などゝ他愛もない事を考へながら三八九の発送準備、それにつけても郵送料二円ほど欲しいなあ...
種田山頭火 「其中日記」
...それはごく天真爛漫(らんまん)なる時期であって...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...漫然お茶らかしているものとも見えない...
中里介山 「大菩薩峠」
...浪漫派の内容から言うと...
夏目漱石 「文芸と道徳」
...たいてい浪漫派でありながら...
夏目漱石 「文芸と道徳」
...漫然と自然の景觀を樂しむための旅行といふものはめつたにしなかつた...
野上豐一郎 「「草衣集」はしがき」
...四月二十三日(月曜)今日から大辻が休むので「人気者」中の漫談がなくなって...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...これは今から方(ま)さに百二十一年前の文政四年〔一八二一〕に出版と成った同氏著の『槻の落葉信濃漫録』に載っている文章である...
牧野富太郎 「植物記」
...子供の注意を散マン低下させた粗悪な漫画がいくらか減ったのなど...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...用も無く漫歩する呑気さは...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...そして両者が漫然と水に油の並存をつづけてゐることを痛罵してゐる...
吉野秀雄 「秋艸道人の書について」
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