...あの漠とした不断の叫び...
モオパッサン 秋田滋訳 「墓」
...ただ一面の茫漠とした沼地であった...
伊藤野枝 「転機」
...それから漠としたある空虚とを感じた...
相馬泰三 「田舎医師の子」
...彼はまさしくその茫漠とした果しないものの中に身体ごと足を踏みこんでゐるのを...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...たちまち漠とした過去の中に滑りこんでしまひ...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...茫漠とした行手を見てゐたのだらう...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...漠としたちぎれ雲が夜空をゆるやかにたゆたい...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「唇のねじれた男」
...これは素晴しい」茫漠とした感情の中から...
外村繁 「澪標」
...漠とした不安の中にありながら...
中島敦 「狼疾記」
...私は初めて空漠とした思いを感じた...
林芙美子 「新版 放浪記」
...茫漠とした観念のやうに横はってゐた...
原民喜 「舌」
...いままで漠とした白さだった橋の雪が...
久生十蘭 「白雪姫」
...茫漠とした空間の中に吹き拂はれてしまつたやうに思はれた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...その男の漠とした存在は...
堀辰雄 「美しい村」
...その残酷な馭者との直下の眼下から深潭(しんたん)のように広漠とした夢魔を堪えていた...
牧野信一 「ゼーロン」
...移転をしてから十五日目――ああ何と云う空漠とした...
松永延造 「職工と微笑」
...漠漠とした空気が一瞬飛び散り...
横光利一 「旅愁」
...漠とした彼の頭には...
吉川英治 「べんがら炬燵」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??