...猪牙舟(ちょきぶね)で大川へ漕ぎ出しました...
芥川龍之介 「開化の良人」
...舵を操られていないヒスパニオーラ号を追って漕ぎ出した...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...それでも五六間漕ぎ出すと...
田山録弥 「ある日」
...何の御用で西洋へおいでなさるのでございます」バッテーラを漕ぎ出したのはこの二人...
中里介山 「大菩薩峠」
...幾ら待つても島の酒買は來ないのでやつとのことで船が漕ぎ出された...
長塚節 「鉛筆日抄」
...みんな夜中に漕ぎ出したと見える...
長塚節 「隣室の客」
...漕ぎ出てゐる小舟(タンバガン)の楫の音がいやにはつきりと聞える靜けさだ...
林芙美子 「ボルネオ ダイヤ」
...この時になって岬の鼻から漁船が漕ぎ出してきた...
久生十蘭 「キャラコさん」
...ボートを漕ぎ出して高木の家の裏手に着け...
久生十蘭 「湖畔」
...燈台沖までも漕ぎ出しとる...
火野葦平 「花と龍」
...丁度船を漕ぎ出すと...
コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳 「樺太脱獄記」
...さて沖に漕ぎ出して...
森鴎外 「歴史其儘と歴史離れ」
...ついにいつでも漕ぎ出せるような舟の形にしたものであろう」と...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...十幾はいかのべか舟が根戸川へ漕ぎ出された...
山本周五郎 「青べか物語」
...一艘(そう)の舟が湖心へむかって漕ぎ出していたのである...
吉川英治 「新書太閤記」
...一あし先に川口へ漕ぎ出していた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...天の与えとばかり垣根を飛び越えた署長以下二人の警官は舟へ躍り込むや否や纜(とも)切る間も遅しと湖中に漕ぎ出した...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
...むきむきに枝の伸びつつ先垂りてならびそびゆる老松が群風の音こもりてふかき松原の老木の松は此處に群れ生(お)ふ横さまにならびそびゆる直幹の老松が枝は片なびきせり張り渡す根あがり松の大きなる老いぬる松は低く茂れり松原の茂みゆ見れば松が枝に木がくり見えて高き富士が嶺末とほくけぶりわたれる長濱を漕ぎ出づる舟のひとつありけり...
若山牧水 「樹木とその葉」
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