...故意の脱漏(だつろう)を利としたからでもあろうか...
芥川龍之介 「るしへる」
...根元の方にも日の光は漏れて...
大下藤次郎 「白峰の麓」
...そこの板の間の真ん中へ雨が漏るのへ...
鈴木三重吉 「桑の実」
...今もこの例に漏れないわけで...
戸坂潤 「技術の哲学」
...自分が久しい前から待ちあぐみ求めあぐんでいるある一言をひょいと漏らしそうな...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...国貞も覚えずほっと大きな吐息(といき)を漏して...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...漏洩なく論評するからである...
長岡半太郎 「ノーベル小傳とノーベル賞」
...その余憤を漏らすというようなわけでありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...折にふれて餘計なことも漏らしたやうで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それを一滴も漏らさないように...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...被覆の欠損したところから漏電して...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...またある脱漏は、出生を登録することには興味をもつが死亡を登録することには興味をもたぬ教区僧侶の怠慢に帰せられている...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...全然蓋然性を入れずに想像し得る記録簿の脱漏をいかに斟酌しても...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...雨はどしどし漏つて来る...
森鴎外 「金貨」
...かようなことが漏れましては御家の大事にもなりかねませんのですから」「――では若の相手にあがっていた者たちも知ってはいないのだね」「それは申すまでもございません」松尾はそこで思いだしたように云った...
山本周五郎 「菊千代抄」
...大事は蟻(あり)の穴より漏るというたとえもある...
吉川英治 「三国志」
...猿の口から秘密が漏れたら――と...
吉川英治 「新書太閤記」
...水も漏らさぬ用意の上であろう...
吉川英治 「新書太閤記」
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