...俺の心密かなる記憶はドン・ホアンの屍骸に滿されてゐる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...そして花でも降つて來さうな音樂に滿ちた空氣を...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...加集に對する嫉妬の念が胸一杯に充ち滿ちて...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...4.滿洲の突發事件は吾々に色んなことを考へさせる...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...叡山横川(よかは)の惠心僧都(ゑしんそうづ)の創建で海門山滿月寺といつてゐるのは...
近松秋江 「湖光島影」
...病人は細君に涙を拭いて貰ひながら、くるしい呼吸づかひだが、滿足氣であつた...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...はじめからの餘興も面白いが滿場一致の諸君も妙である...
長塚節 「撃劍興行」
...老人等(としよりら)は念佛(ねんぶつ)の復活(ふくくわつ)したことに十分(ぶん)の感謝(かんしや)と滿足(まんぞく)とを有(も)つた...
長塚節 「土」
...ほこりかも吹きあげたると見るまでに沖邊は闇し磯は白波眞白帆にいなさをうけて川尻ゆ潮の膨れにしきかへる舟いさりぶね眞帆掛けかへるさし潮の潮目搖る波ゆりのぼる見ゆ利根川の冬吐く水は冷たけれどかたへはぬるし潮目搖る波利根川は北風(かたま)いなさの吹き替へにむれてくだる帆つぎてのぼる帆滿潮河口に浸入すれば河水と相衝き小波を揚げて明に一線を畫す...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...その期間滿了前に終了する...
日本国 「新憲法の解説」
...容貌(きりやう)も滿更でなく...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...さういひ乍らも湧き上がつて來る滿悦(まんえつ)を噛み殺すやうに...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...平次の自信に滿ちた調子を見ると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...市民達のヒロイズムを滿足させたわけです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...俳句や和歌で滿足できない或る物がある...
萩原朔太郎 「詩に告別した室生犀星君へ」
...滿洲のジヤムス近くにある追分と云ふところに行つてゐると云ふことだつた...
林芙美子 「秋果」
...明の故宮は愚か滿人の屋敷跡にすら漸々と秀づる麥隴...
原勝郎 「貢院の春」
...そんな惡戲の滿足を喜ばせて置くのは面白くない...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
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