...反平氏の潮流の滔々として止るべからざるを知ると共に...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...絶句もしないで滔々としゃべることこそはなはだしき不自然だといえる...
伊丹万作 「演技指導論草案」
...之を聞いてゐるうちに私の心には深山のその凝つてゐた白雪が解けて滔々と流れ出づる時季といふものを感じて...
今井邦子 「雪解水」
...大勢は終に滔々として渠らを置去りにした...
内田魯庵 「四十年前」
...所信を滔々と披瀝した...
海野十三 「特許多腕人間方式」
...相見て大いに喜び、快辯滔々として、白河の關の昔を語る...
大町桂月 「白河の關」
...信州及び北海道の日本農民の生活と比較して滔々と辯じ立て...
橘樸 「支那を識るの途」
...滔々として漲りて勢猛く寄する水...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...滔々と迫るファシズムの嵐のなかにおいては緊要な現実だ...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...濁流滔々として殆ど塞ぐ可からず此に於て乎公は以為らく...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...あの何事にも理窟が立つて時としては其弊に墮する程滔々として自己の意見と發表し...
長塚節 「記憶のまゝ」
...汝が呪詛の滔々と流れ流れるを感ずるのです...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...滔々と淀みない雄弁(ゆうべん)をつづける久太郎の口元を不思議そうに見つめた...
火野葦平 「糞尿譚」
...滔々とまくし立てたものだ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...H教授は正面を向いて滔々と講義を続けてゐるので...
牧野信一 「妄想患者」
...筆が滔々としてほとばしるのだ...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「悩みのひととき」
...桂香を以て自ら任じつつ飯喰い種にして行く者が滔々として皆然(しか)りであるが...
夢野久作 「近世快人伝」
...滔々と奇怪な説明を始めるのであった...
蘭郁二郎 「蝕眠譜」
便利!手書き漢字入力検索