...それでも此滑稽な顏を見たが最後...
石川啄木 「菊池君」
...つくり舞台のまんなかへ出てきて滑稽なことをやってひとを笑わせるひょっとこだの...
海野十三 「怪塔王」
...一寸法師は滑稽な身振りでベンチから降り...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...彼にははしゃいだ滑稽な人事が多く...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...滑稽な出鱈目(でたらめ)に満ち満ちていますが...
太宰治 「「晩年」に就いて」
...それは畢竟人間の真その物が滑稽な分子を含んでいるという事になるだろうと思う...
寺田寅彦 「漫画と科学」
...ジャーナリズムでだからイズムであり主義であると思うのも、丁度、マグネティズムを磁石主義と考えるように、滑稽なことだ...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...暑氣と歩行とのため滑稽なほど上氣させている...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...それが単なる武田耕雲斎を向うに廻さねばならぬというのは滑稽なことです...
中里介山 「大菩薩峠」
...全くこの滑稽な比較には...
ジョナサン・スイフト Jonathan Swift 原民喜訳 「ガリバー旅行記」
...若松みなとのゴンゾは花よ、粋(いき)な手さばき日本一……金五郎は、滑稽な恰好で、天狗取り荷役のしぐさで踊りだした...
火野葦平 「花と龍」
...俺は大公だ」滑稽なほど威儀を正した...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...滑稽なほどぶくぶくなものだった...
牧逸馬 「双面獣」
...いつも彼が作中であつかふ真面目過ぎて滑稽な人物の名前であつた...
牧野信一 「創作生活にて」
...とあいさつをしたという世にも滑稽な話...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...そんな滑稽な心境も今思えばなつかしいことである...
柳田国男 「故郷七十年」
...滑稽な二十九歳の幼児...
山川方夫 「愛のごとく」
...じつに滑稽なしくみである...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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