...この料理の滋味を味わってください...
...一緒に飲む日本酒が料理の滋味を引き立てます...
...彼女は滋味深い歌声で会場を包み込んだ...
...その小説は滋味豊かな描写が魅力的だ...
...このお茶は深い滋味があって、口当たりも良い...
...これらの人の言の全部が必ずしも肯綮に当るとはいわないがある程度までは必ず傾聴すべき滋味がある...
伊丹万作 「「ファン」について」
...後者の尖鋭なスマートな刺戟の代りに前者にはどこかやはり古典的な上品な滋味があるような気がする...
寺田寅彦 「映画雑感(5[#「5」はローマ数字、1-13-25])」
...さういふ残物(のこりもの)と冷(つめ)たく成(な)つた豆腐汁(とうふじる)とをつゝいても麥(むぎ)の交(まじ)らぬ飯(めし)が其(そ)の口(くち)には此(こ)の上(うへ)もない滋味(じみ)なので...
長塚節 「土」
...否食ってしかるべき滋味と心得るようになってからは...
夏目漱石 「坑夫」
...滋味はあっても美しさにおいて同日をもって語ることは出来ない...
野村胡堂 「楽聖物語」
...老デ・グリーフの滋味と愛情に心ひかれる...
野村胡堂 「楽聖物語」
...世にも不思議な滋味と渋さとを持ったものである...
野村胡堂 「楽聖物語」
...多少の滋味を加える...
久生十蘭 「地底獣国」
...未だそんなことを云ふのはテレ臭い気もするのだが昔は持たなかつた如き滋味にも富んで...
牧野信一 「浅原六朗抄」
...何処の役人にも見当らないかのやうな滋味に溢れた親切な方で...
牧野信一 「或るハイカーの記」
...その奇想の澄明、その繊細巧致を極めたる諧謔味、その霊麗なる純樸味、その他の滋味、光沢の豊かなるおもむきは、古今の東西を通じて独特なる妙境の持主であることは否めない...
牧野信一 「彼に就いての挿話」
...七郎丸などといふ名前の方が何んなに深い滋味と...
牧野信一 「円卓子での話」
...だが私は仮令自分の声であらうとも電話機の前の会話態見たいに述べられてゐる人の音声に滋味を感じた...
牧野信一 「ラガド大学参観記」
...而シテ滋味常ニ牙歯ノ間ニ在リ...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...何という滋味でしょう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...どちらも滋味たっぷりで...
山本周五郎 「若き日の摂津守」
...まことに滋味津々(じみしんしん)たる師弟の描写である...
和辻哲郎 「孔子」
...この一句は五十歳の年ごろの者にとっては実に津々たる滋味に富んだ句になってくる...
和辻哲郎 「孔子」
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