...この料理の滋味を味わってください...
...一緒に飲む日本酒が料理の滋味を引き立てます...
...彼女は滋味深い歌声で会場を包み込んだ...
...その小説は滋味豊かな描写が魅力的だ...
...このお茶は深い滋味があって、口当たりも良い...
...飯ヲ炊イテ滋味ヲ調ヘ...
谷崎潤一郎 「覚海上人天狗になる事」
...あるいはまたアカデミックな精白米の滋味に食い飽きて一種のヴィタミン欠乏症にかかる恐れのあるときの一さじの米ぬかぐらいのつもりでこの一編の所説の中に暗示された何物かを味わってもらわれれば...
寺田寅彦 「量的と質的と統計的と」
...何の滋味があろう...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...滋味豊かに敷衍(ふえん)してくれたといってもよい物語でありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...さういふ残物(のこりもの)と冷(つめ)たく成(な)つた豆腐汁(とうふじる)とをつゝいても麥(むぎ)の交(まじ)らぬ飯(めし)が其(そ)の口(くち)には此(こ)の上(うへ)もない滋味(じみ)なので...
長塚節 「土」
...滋味のある景色もないではないが...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...滋味の豊かな若々しくも美しい母親です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「白樺のことなど」といふ同氏の回顧章であるが消極的でない自然の滋味に富んでゐた...
牧野信一 「月評」
...あれらの滋味深き森蔭を眺め不思議な城砦を案内したい...
牧野信一 「坂口安吾君の『黒谷村』を読む」
...だが私は仮令自分の声であらうとも電話機の前の会話態見たいに述べられてゐる人の音声に滋味を感じた...
牧野信一 「ラガド大学参観記」
...仲々物解りの好い苦労と滋味に富み...
牧野信一 「浪曼的時評」
...滋味ある「天災」や「三味線栗毛」の話風は...
正岡容 「わが寄席青春録」
...何という滋味でしょう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...それは深い滋味のある言葉だ...
室生犀星 「愛の詩集」
...而れども之を誦する再三に及べば滋味の津々たるを覚ふ...
山路愛山 「詩人論」
...たまらなく美感と滋味のこもった言葉が小癪なほど豊富に飛び出し...
山中貞雄 「気まま者の日記」
...遊戯の世界の滋味でもある...
吉川英治 「宮本武蔵」
...ここに著者の風物記の滋味が存すると思う...
和辻哲郎 「『青丘雑記』を読む」
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