...話は少し以前に溯るが小波先生が獨身時代...
生田葵山 「永井荷風といふ男」
...雌鱒産卵せむとて、細流を溯る...
大町桂月 「上州沼田より日光へ」
...荒川堤へとて、川蒸氣に乘りて、隅田川を溯る...
大町桂月 「月の隅田川」
...只見川に別れて白沢を溯る...
高頭仁兵衛 「平ヶ岳登攀記」
...すこし溯ると白岩といはれる戸隠名勝裾花渓最初の観光場所がある...
種田山頭火 「旅日記」
...これはしかしこのやうにして無限に溯ることができないのであつて...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...これを溯るとベーリング大佐が「ベーリング海峽」を發見した第一次の探險隊は一七二五年にペトログラードを出發してをり...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...さらに溯ること天保年間...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...普通科学乃至学問の分類はプラトンにまで溯る...
戸坂潤 「科学論」
...さし当りカントの哲学にまで溯る必要がある...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...時代が一つ溯るけれども...
豊島与志雄 「現代小説展望」
...さう考ふれば問題の帝乙といふ語は少くとも秦昭王と齊王とが相共に帝と稱した時代より以前に溯ることが出來なくなつてくるので...
内藤湖南 「易疑」
...そこまで漕ぎつけない以上は、頭から、結果と見られべき作物を棄(す)てて源因と認めべき或物の方から説明して、溯る代りに、流を下ってくる方が善い訳になります...
夏目漱石 「創作家の態度」
...いやそんなに古く溯るまでもない...
正岡容 「艶色落語講談鑑賞」
...このものの知的性質を形作つてゐるところの諸過程にまで溯ることができる...
三木清 「認識論」
...今杏春の江戸に至つた十一月四日より溯ること十一日なるときは...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...正祖朝の人であるから今から一世紀半前に溯る...
柳宗悦 「工藝の道」
...此険流(けんりう)を溯るも皆(みな)甚労とせず...
渡邊千吉郎 「利根水源探検紀行」
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