...穂高山へ登るのには御承知の通り梓川を溯る外はありません...
芥川龍之介 「河童」
...渡良瀬川に添って溯ること十数里...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...神流川の上流に溯る...
大町桂月 「八鹽のいでゆ」
...白沢を溯ることが一時間で平岳沢の出合に達する...
高頭仁兵衛 「平ヶ岳登攀記」
...椹野川を土手づたひに溯る...
種田山頭火 「其中日記」
...すこし溯ると白岩といはれる戸隠名勝裾花渓最初の観光場所がある...
種田山頭火 「旅日記」
...これはしかしこのやうにして無限に溯ることができないのであつて...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...さらに溯ること天保年間...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...普通科学乃至学問の分類はプラトンにまで溯る...
戸坂潤 「科学論」
......
富澤赤黄男 「天の狼」
...そこまで漕ぎつけない以上は、頭から、結果と見られべき作物を棄(す)てて源因と認めべき或物の方から説明して、溯る代りに、流を下ってくる方が善い訳になります...
夏目漱石 「創作家の態度」
...しかし、更に溯ると、アクロポリスには神殿の建てられる前に王城が築かれてあった...
野上豊一郎 「パルテノン」
...それ以前の時代に溯るのほかないのである...
橋本進吉 「国語音韻の変遷」
...ゑんゑんと上(かみ)へ上へと溯ると...
牧野信一 「バラルダ物語」
...いやそんなに古く溯るまでもない...
正岡容 「艶色落語講談鑑賞」
...それが清濁を分つ宗教の教え以前の泉にまで溯ることです...
柳宗悦 「民藝四十年」
...記録類によれば平安朝まで溯ることができる...
柳田国男 「故郷七十年」
...ちょうどこんがらもせいたかも連れずに生不動が綾瀬へ涼みに溯るという報らせを受けた笊組は...
吉川英治 「剣難女難」
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