...彼は溢れる程の愛を以つて神の被造物を愛した...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...健康らしいいゝ血色と蟠(わだか)まりのない気持のいゝお声と精力が溢れるやうなお体つきを見てゐますと私は自分の貧弱なのがいやになつて仕舞ひました...
伊藤野枝 「編輯室より(一九一五年一月号)」
...岩疊な顏に優しく溢れる血汐の喜びどこにも不健康のしるしは見られ無い力を出しすぎる位いくらでも笑ひつゞけてゐる小供と母の顏樂々とした笑ひの中に肉が躍り神々の喜びがゆらぐ肉體を精神が活氣づける...
千家元麿 「自分は見た」
...悉(ことごと)く溢れるような人を満載していて...
高浜虚子 「丸の内」
...大雨の時には地上水が溢れる通りであつた...
田中貢太郎 「黒い蝶」
...堤防を六尺高くしなければ水が溢れると云ふことも極つて居る...
田中正造 「公益に有害の鑛業を停止せざる儀に付質問書」
...溢れるやうに流れるやうに...
種田山頭火 「旅日記」
...涙の溢れるやうな感謝のお祈りを捧げて...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...その五体に溢れる全魅力を動員して...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...顏にも涙にも溢れるのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ベルグソン(Bergson)の才氣溢れる「時」の論において吾々は...
波多野精一 「時と永遠」
...そんな力が溢れるほどぞく/″\として...
牧野信一 「天狗洞食客記」
...何といふこともなく次第に私の胸は甘さに溢れるかのやうな...
牧野信一 「冬物語」
...書きたさに溢れる心持のものを先ず書いてゆくことの必要さを感じていたので...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...新たな生命へ溢れる自分たちの命の美しさ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...人口の溢れる現代としては大いに珍重し...
柳田國男 「地名の研究」
...」山口は溢れるような微笑を湛(たた)えて甲谷を見上げた...
横光利一 「上海」
...「新平家物語」と私向う河岸の人生【‥溢れるやうな拍手...
吉川英治 「折々の記」
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