...そして孔口の底から湯が非常な早さで跳び出して来て谷に溜る...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...塵ッ葉一つ出さなければますますお金が溜るわけだ」コンパスはむっとして身を翻し...
魯迅 井上紅梅訳 「故郷」
...あの婆アさんぢやア溜るまいよ...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...それが籠の中に溜るんだね...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「鳩つかひ」
...嘸(さぞ)肩が凝つて溜るまいと...
薄田泣菫 「茶話」
...金は溜る一方であつたが...
薄田泣菫 「茶話」
...そんな筈があつて溜るもんかい...
薄田泣菫 「茶話」
...見す/\彼奴の罠に篏(は)まつて溜るものかと云ふ反感が...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...唸(うな)るほど溜るばかりだ...
夏目漱石 「坑夫」
...大抵の毒も腹には溜るまいよ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...足立屋は金が溜るから不思議だつてね」「奉公人は多勢居ることだらうな」「内儀のお種に...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...少しやそつとの紛雜(いざ)があろうとも縁切れになつて溜る物か...
樋口一葉 「にごりえ」
...二月二十二日(水曜)徹夜が続いて日記が溜ると...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...故に仮令雨が降つても其殻片へは水の溜る憂ひはない...
牧野富太郎 「風に飜へる梧桐の実」
...金が溜るという事も無え...
三好十郎 「樹氷」
...土民の手あらの者が、職人として雇われてきて、日ごとに中庭の作業場で、沓(くつ)を編み、蓆を荷造りして、それが溜ると、城内の市(いち)へ持って行って、穀物や布や、母の持薬などと交易してきた...
吉川英治 「三国志」
...机忙(きぼう)は溜るばかりで...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
...製品が溜ると、品別伝票と数量簿を持って、荷馬車や荷車に付き添い、薬研堀(やげんぼり)の本店倉庫へ収めに行く...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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