...何んもしないで金ばつか溜めてゐるんでねえか...
有島武郎 「骨」
...この四五年来溜めて置いた質問を始めて叔母に掛けた...
夏目漱石 「門」
...少しくらいは溜めていたところで引抜いて大伴(おおとも)の黒主(くろぬし)などに化ける気遣いはまずなさそうです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...少しは自分でも溜めて居さうな如才のない人柄です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...其迄に小金の少しも溜めて...
二葉亭四迷 「平凡」
...書き損ひの原稿を丹念に溜めて置くといふ無駄な癖を持つてゐた...
牧野信一 「「或る日の運動」の続き」
...水を溜めては堰を切り...
牧野信一 「バラルダ物語」
...その切符を溜めておいた...
正岡容 「寄席」
...四十日には味(うま)い魚を買ひ溜めて待ち設けてゐたのに...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...暫(しばら)く溜めて日に干しておくとカラカラになりますから擂鉢(すりばち)かあるいは石臼(いしうす)で搗(つ)き砕いて篩(ふるい)で幾度(いくど)も篩いますと立派なパン粉が出来ます...
村井弦斎 「食道楽」
...前者は静に繊維を溜めて...
柳宗悦 「和紙の美」
...貴様は金を溜めているに違いないと申しましたけれどもなあ...
夢野久作 「いなか、の、じけん」
...殆んど喰うものも喰わずに溜めていると云ってもいい位であった...
夢野久作 「いなか、の、じけん」
...それでもチョイチョイ小遣を溜めては買い集めた大工道具の一式を今でもチャント納屋の押入に仕舞い込んでいる位で...
夢野久作 「斜坑」
...』と云つたお照は目に涙を溜めて居た...
與謝野晶子 「帰つてから」
...眼に涙を一ぱい溜めてゐた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...河水を溜めていたものである...
吉川英治 「三国志」
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