...め組が刎返(はねかえ)した流汁の溝溜(どぶだまり)もこれがために水澄んで...
泉鏡花 「婦系図」
...ほっと溜息(ためいき)をついた...
海野十三 「幽霊船の秘密」
...時計は教育家のやうに悲しさうな溜息を吐(つ)き/\動いてゐた...
薄田泣菫 「茶話」
...感歎の溜息だと俺が自分に言いきかせると...
高見順 「いやな感じ」
...ほっと溜息(ためいき)をついた...
太宰治 「ろまん燈籠」
...掃き寄せられた雪や吹き溜りの雪が小山のように賑やかに林立していた...
橘外男 「生不動」
......
峠三吉 「原爆詩集」
...処々に水溜(みずたまり)が出来て居るが...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...それからほっと溜息をついたが...
豊島与志雄 「土地」
...正夫は顔を挙げて、煙吉を不思議そうに眺め、皮肉な薄ら笑いを浮べるが、それにも拘らず、溜息をついて、また顔を伏せてしまう...
豊島与志雄 「囚われ人」
...――鮪だって人間だってあまり変りはねえ」ガラッ八はとんだところで溜飲(りゅういん)をさげました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...びつくりして飛んで行つただ」三十二三のお吉は働くのと溜める外には興味のありさうもない...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...サアこの時だ! その実の頂に近い内部に液の溜ったところが出来ていて...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...こんなものをよこされては溜まらんね...
村井弦斎 「食道楽」
...その材木は少し不安定だったが、栄二は足で平均をとって腰をおちつけ、溜息をついた...
山本周五郎 「さぶ」
...涙の溜まった眼で...
山本周五郎 「はたし状」
...記者は久し振りで溜飲が下がったような気がした...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...かれの死骸がどこへ流れ着いたということも聞かない」「そういえばそうだなア……」と周馬の声は溜息(ためいき)に似てきた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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