...船を自然に大きく左廻りに前進させようと云う――泡のある吹溜りで深谷氏の同乗者が仕掛けたテクニックだな...
大阪圭吉 「死の快走船」
...不縹緻にまでされては迚(とて)も溜つたものではない...
薄田泣菫 「茶話」
...その葉はそこに溜まり...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...そしてどんなに溜飲(りゅういん)を下げるか...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...間モナクフィラリアデ水ガ溜ッテ死ンダ...
谷崎潤一郎 「瘋癲老人日記」
...時々ルイザは溜息(ためいき)をついた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...わたしの故郷八幡(やわた)村あたりは二尺も溜(たま)ることがありまする」こんなことを途切れ途切れに話し合って...
中里介山 「大菩薩峠」
...深い溜息がホーツと腹の底から出た...
中島敦 「夾竹桃の家の女」
...この頃のように欲念が薄うなっては人間も早や死物(しぶつ)同然じゃ」爺さんは思わず大きな溜息(ためいき)をつく...
中村地平 「南方郵信」
...金が溜って運が開けて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...困るわ……」鶴石は深い溜息をついた...
林芙美子 「下町」
...さっぱりと溜飲をさげて...
久生十蘭 「猪鹿蝶」
...「溜り水だ、なんて偉さうなことを云つてるわ...
牧野信一 「秋晴れの日」
...金持の息子と要領のよい人間の溜り場所だそうだから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...どんな無性(ぶしょう)なお三(さん)どんでも決していきなり桶をネジの口へ当てて昨夜(ゆうべ)の溜り水を使うような事はしない...
村井弦斎 「食道楽」
...巨人が深い溜息を衝いて...
コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳 「樺太脱獄記」
...さも気持よさそうに溜息をついたそうだ...
山本周五郎 「百足ちがい」
...吉は飲みかけた湯を暫く口へ溜めて黙っていた...
横光利一 「笑われた子」
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