...彼岸の風を満帆に姙ませつつこの新らしい潮流に進水した春廼舎の『書生気質』はあたかも鬼ガ島の宝物を満載して帰る桃太郎の舟のように歓迎された...
内田魯庵 「四十年前」
...おびやかさるるのは日日や報知の自動車が翌日の新聞を満載して社の中から出て来る事である...
高浜虚子 「丸の内」
...悉(ことごと)く溢れるような人を満載していて...
高浜虚子 「丸の内」
...中には科学の抜殻だけを満載して中実(なかみ)は空虚なのもあるようである...
寺田寅彦 「雑感」
...何かしら棍棒(こんぼう)のようなものを数十ずつ一束にしたものを満載している...
寺田寅彦 「夢」
...赤銅色の戦士を満載して風上から入港して来るボートの群...
中島敦 「光と風と夢」
...人を満載して行くらしい電車の車輪が見えた...
橋本五郎 「地図にない街」
...擦れ違ふ列車はみな奇怪な重傷者を満載してゐた...
原民喜 「夏の花」
...無闇と獲物を満載してゐた小船の方は...
三好達治 「海辺の窓」
...正にその舶来鉄屑を満載しているので六さんはにこにこしているのである...
山之口貘 「ダルマ船日記」
...同時に満載していた人間がドブンドブンと海へ落ちてしまったのだ...
夢野久作 「爆弾太平記」
...金(かね)ずくを通り越したお客バッカリ満載しているんだからね...
夢野久作 「焦点を合せる」
...かねがねご諜報いたしおきたる通り、今夜二更の頃、それがし、江南の武将の首をとり、あわせて、数々の軍需の品、粮米を満載して、貴陣へ投降すべし...
吉川英治 「三国志」
...兵糧や武器を満載して舟行していた...
吉川英治 「新書太閤記」
...盗んだ財物を満載して...
吉川英治 「宮本武蔵」
...商品と巡礼者とを満載してインドへ帰る大船を捕え...
和辻哲郎 「鎖国」
...軍需品と千二百の乗組員とを満載して八月に到着した...
和辻哲郎 「鎖国」
...この年の末から一五〇六年の初めへかけて八隻の貨物船が香料を満載して帰国の途についた...
和辻哲郎 「鎖国」
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