...列車は旅客を満載して闇の中へと動き出した...
有島武郎 「骨」
...変な国籍の船が火薬を満載して...
海野十三 「火薬船」
...おびやかさるるのは日日や報知の自動車が翌日の新聞を満載して社の中から出て来る事である...
高浜虚子 「丸の内」
...悉(ことごと)く溢れるような人を満載していて...
高浜虚子 「丸の内」
...ゴルフ道具・小鞄等を満載してしっきりなしに流れる週末自動車の爆音で夜も眠れないくらいだ...
谷譲次 「踊る地平線」
...何かしら棍棒(こんぼう)のようなものを数十ずつ一束にしたものを満載している...
寺田寅彦 「夢」
...擦れ違う列車はみな奇怪な重傷者を満載していた...
原民喜 「夏の花」
...只さえ引っくり返り易いボウトに平衡を失っている人間を満載して動揺の激しい海面へ下ろそうというのだから...
牧逸馬 「運命のSOS」
...獲物の鰯を満載して帰つてきた四人乗りの小船とが...
三好達治 「海辺の窓」
...無闇と獲物を満載してゐた小船の方は...
三好達治 「海辺の窓」
...みんな鉄屑を満載して...
山之口貘 「ダルマ船日記」
...「復興」という二の膳に満載してある御馳走がたべたくてたまらなくなった...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...芸州(げいしゅう)吉田の兵を満載して...
吉川英治 「黒田如水」
...兵船をそろえ、兵を満載して、呉軍は長江をさかのぼってゆく...
吉川英治 「三国志」
...かねがねご諜報いたしおきたる通り、今夜二更の頃、それがし、江南の武将の首をとり、あわせて、数々の軍需の品、粮米を満載して、貴陣へ投降すべし...
吉川英治 「三国志」
...兵糧の満載してある千余輛のそれを奪回して...
吉川英治 「三国志」
...ただちに九ヵ国の兵と馬や食糧を満載して...
吉川英治 「私本太平記」
...――というのは、あいにく、この夏頃からまた、南海に剽盗(ひょうとう)が蜂起し、騒乱の被害地は、伊予、讃岐、また瀬戸内の各地にわたり、朝議でも、捨ておきがたしとなって、伊予守紀淑人の訴文を容れ、官船十数隻に、兵を満載して、海賊討伐にさしむけ、太政官も各省でも、その事でもちきっているところである...
吉川英治 「平の将門」
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